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任天堂コンプリートガイド

表紙表紙

山崎功『任天堂コンプリートガイド 玩具編』(主婦の友社)
山崎功『任天堂コンプリートガイド コンピューターゲーム編』(主婦の友社)

■ 任天堂の歴史は、この2冊を読めば丸わかり!
 ゲーム会社「任天堂」の歴史は古く、1889年(明治22年)に山内房治郎が京都市で花札の製造・販売を開始したのが起源である。それから130年の月日が流れ、今や任天堂は老若男女誰もが知っている有名企業へと成長した。ソニー、マイクロソフトといったグローバル企業を相手にして、対等に渡り合っている姿は痛快である。

 本書は『玩具編』でファミコン誕生以前に発売された任天堂製の玩具一式を、『コンピューターゲーム編』で任天堂が世に送り出した歴代の家庭用ゲーム機とゲームソフトを紹介している。2冊とも買うと消費税込みで5000円近くになるが、豪華な資料集だと考えると、まあ納得できる価格であろう。私は写真用の資料集めの労をねぎらいたいという気持ちで購入した。

 任天堂のゲームソフトは、基本的に質が高い。もちろんボリューム不足や作り込みの甘さを感じるソフトもないわけではないが、良作・秀作の方が圧倒的に多い。『スーパーマリオブラザーズ』や『ゼルダの伝説』など、他のゲーム会社が真似したくても真似できないような優れた作品を、任天堂は創造してきた。
 その理由については、ハードの特性を知り尽くしている強みがあるからとか、質が悪い作品はお蔵入りにするからと言われているが、一番の理由は優秀な人材が“たまたま”社内にいたからだ、と私は思う。

 社名の「任天」の由来について、三代目の社長であった山内溥氏は、「人生一寸先は闇。運は天に任せて、与えられた仕事に全力で取り組むこと」と語っていた。故事として有名な言葉「人事を尽くして天命を待つ」とは少し違う。人事を尽くすなんてとてもできることではない。単純に「運を天に任せる」という“出たとこ勝負”の発想を、山内氏は重視していたのだ。
 たまたま「ゲーム&ウオッチ」が大ヒットし、たまたま「ファミコン」がバカ売れして、たまたま世界的な企業に上り詰めた――これ以上の説明は蛇足なのかもしれない。

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