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荒木飛呂彦の漫画術

表紙

荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の漫画術』(集英社新書)

■ これが荒木漫画の真髄を伝える「黄金長方形」だッ!!
 『ジョジョの奇妙な冒険』の作者である荒木飛呂彦先生が、漫画の描き方を手取り足取り教えてくれるハウツー本。荒木先生が漫画の「基本四大構造」と呼ぶ「キャラクター」、「ストーリー」、「世界観」、「テーマ」の四つのポイントと、それらを統括する「絵」について解説している。

 主に漫画家志望の人たちに向けて書かれた本だと思うが、「ここまでクリエイターの手の内を晒していいのだろうか?」と心配になるほど事細かな内容である。並ラーメンを注文したら、厚切りチャーシューとワンタンとコーンと半熟卵がついてきた、みたいなサービスの良さは一体なんだろう。巻頭の目次を見ただけで、この本には“非常に重要なこと”が書かれていると直感した。「さすが荒木先生! 秘伝中の秘伝を惜しげもなく披露してくれるッ! そこにシビれる!あこがれるゥ!」

 『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズでは、主人公とその仲間たちは、幾度となく生死の境目に立たされる。もうどうにもならない危機的な状況を、勇気・知恵・機転・策略などを駆使して切り抜けていく。どんなピンチになっても主人公は決して諦めない、それが荒木漫画の魅力である。

 ストーリー作りにおいて、「起承転結」と「主人公は常にプラス」は二大鉄則であるという。「起承転結」のバリエーションで「起承転転転転結」という構成にした場合でも、「転」の中で主人公は常に「上がって」いかなければならない。
 『ジョジョ』第一部の序盤、主人公のジョナサンはライバルのディオから様々な嫌がらせを受ける。この時点で読者の人気が落ちたのを、荒木先生は肌で感じていた。ストーリーの都合上仕方がないとはいえ、主人公がやられっぱなしだと読者は不快に思うのだ。
 映画『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』に登場するヒット・ガールを例に挙げ、幸せな状態から一度下がって上がるパターンも良くないと指摘する。

 本書を読んでいて特に驚いたことは、『ジョジョ』第四部のラスト、宿敵・吉良吉影との戦いを、キャラクターと一緒になって悪戦苦闘し、絶体絶命のピンチから脱出したという話だ。つまりどのような形で吉良との決着をつけるのか、あらかじめ考えていたわけではないらしい。
 第三の爆弾「バイツァ・ダスト」の能力に目覚めた吉良は、時間をも超越する無敵の存在になる。作者自身も分からない吉良の倒し方を、不撓不屈の精神を持ったキャラクターの力を借りて発見する。まさに「奇跡のサクセスストーリー」ではないか。

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