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地球46億年全史

表紙

リチャード・フォーティ『地球46億年全史』(草思社)

■ 地球という惑星の営みを一望できる力作
 三葉虫の研究を専門とする古生物学者リチャード・フォーティ氏の大著で、好評を得た『生命40億年全史』の続編にあたる。いわば「自分の庭」である古代生物史の次に選んだのは、その生命を育んできた地球史そのものであった。生命の進化と地球の気候変動には密接な関係があることを考えると、筆者の選択は自然な成り行きだったのだろう。

 本書のテーマは「目に見えるものが、目に見えないものに支配されている関係を探る」ことにある(本文48ページ)。ここでいう「目に見えるもの」とは、火山であったり断層であったり、地表で我々が観察できるすべてものである。「目に見えないもの」とは、地下数キロの地点にあるプレートの動きだ。
 紆余曲折の議論を経て、統一理論の域にまで到達した「プレートテクトニクス理論」を念頭に置き、世界中の特徴的な地形を持つ場所に出向いて、その地下でうごめいている驚異の力を推察することが最大の狙いである。

 最初の訪問地に選ばれたのは「地質学発祥の地」とされるナポリ湾周辺。小プリニウスが残したベスビオ山の噴火とポンペイ滅亡の記録が、現在の地質学の礎となったからだ。次に活発な火山活動からマグマの動きを知ることができるハワイの島々に飛ぶ。さらに、アルプス山脈、ニューファンドランド島、サンアンドレアス断層、グランドキャニオンと移動していく。饒舌なフォーティ氏とともに、読者は彼の「旅紀行」にお付き合いしよう。筆者の生き生きとした地形表現を熟読すると、あたかも実際に見ているかのように感じるはずだ。
 また、前作での石炭紀の森林の描写からも垣間見られたが、筆者は見ていないものを見てきたかのように語るのが極めて上手い。例えば、第12章「地球深部」で語られる、液体の鉄に物質が溶け込んだコア内部の様子は、まさに迫真の「リポート」である。

 プレートテクトニクス理論の学術的な内容を知りたいのであれば、別の堅い専門書を選んだ方がよいかもしれないが、一般人向けの科学読本をお探しならば、フォーティ氏の「語りの翼」に乗って地球を周回できる本書をお薦めしたい。

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