・機種 | ファミコン |
・メーカー | カプコン |
・ジャンル | シューティング |
・発売日 | 1986年9月27日 |
・価格 | 5,500円 |
■ 俺たちゃ戦場の狼だ~ 殺せ!殺せ!もっと殺せ~♪ ファミコンソフト『戦場の狼』(FC)は、1985年に登場したアーケードゲーム『戦場の狼』の移植作品です。ジャンルはアクションシューティングゲーム。特殊訓練を受けた兵士「スーパージョー」を操作して、銃を乱射しながら縦スクロールのステージを進んでいきます(全4ステージ×4周制)。
Aボタンで手榴弾を前方に投げ、Bボタンでマシンガンを8方向に連射します。手榴弾には使用制限がありますが、パワーアップアイテムを取ると回数を無限化できます。マシンガン、手榴弾の威力をUPさせるパワーアップアイテムもあります。
パワーアップアイテムは地下室に置いてあることが多く、その入り口は隠されています(手榴弾を所定位置に投げると見つかる)。この隠し地下室はファミコン版オリジナルの要素で、アーケード版には存在しません。なお、トラップが仕掛けられた地下室もあるので注意が必要です(後述参照)。
アーケードで大人気だったゲームの移植ということで、ファミコンユーザーにもかなり好評でした。ステージ構成はアーケード版を忠実に再現しています。ただし、敵兵士と銃弾が画面上に増えると、少々ちらつくのがファミコン版の難点です。
また、スーパージョーの動きが重いため、ついついコントローラの十字キーを強く押してしまい、親指が痛くなりがちです。長時間プレイはきついゲームといえるでしょう。
私は初プレイであっさりと1周クリアした記憶があります。たぶんゲームショップの試遊台で遊んでいたときだったと思います。敵弾のスピードが遅く、スーパージョーの当たり判定が小さいため、見た目よりも易しいゲームです。ズンズンと敵の間を縫うように進んでも、意外と簡単に攻撃を回避することができます。「おっ、自分はゲームが上手いんじゃないか?」と錯覚させてくれた印象深いゲームでした。
■ 敵はナチスドイツがモデル!? 恐怖のガス室はトラウマ 映画『ランボー』のように、ヘリから颯爽とジャングルに降り立ったスーパージョー。このジャングルの奥地に基地を築いている悪の組織を壊滅させ、捕虜となっている仲間を助けることが彼の任務です。たった1人で敵地に乗り込むとは、まったく無茶ですな。
ゲームの設定等々から、敵の軍隊はドイツ兵をモデルにしているようです。『戦場の狼』の姉妹作品『ヒットラーの復活』では、スーパージョーが捕虜として登場することから、悪の組織とはナチスドイツのことを指しているのは明白です。
海外版ではこれらの設定・グラフィックがすべて変更されています。当然といえば当然ですね。トラップの地下室の中には「ガス室」もあって、いろいろと危ないです(笑)。ナチスに関する規制が厳しい欧州では、カプコンが及び腰になるのは仕方がありません。
『戦場の狼』といえば、有名なのがステージ1のBGMです。勇ましいテーマ曲を聞くと、すぐにゲーム画面を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。このBGMには、「俺たちゃ戦場の狼だ~ 殺せ!殺せ!もっと殺せ~♪」といった物騒な歌詞が付いています。公式のものではなく、子供たちが歌詞を付けて歌っていたのが日本全国に広まったのでしょう。プレイ中には、歌詞が脳内をぐるぐると・・・・。