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バイオミラクル ぼくってウパ (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカーコナミ
・ジャンルアクション
・発売日1988年4月22日
・価格3,300円



■ 立った立った、ウパが立った!
 アクションゲーム『バイオミラクル ぼくってウパ』は、1988年4月にコナミが発売したディスクシステム用ソフトです。主人公の「ウパ」はハイハイが上手な男の子の赤ちゃん。武器のガラガラ(ガラ=スウォード)を片手に、ルアクーヨ国を救う冒険の旅に出発しました。
 水色のベビー服に身を包んだウパのドット絵が実に愛らしい作品です。四つん這いの状態からぴょ~んと健気にジャンプするアクションを目にすると、思わず笑みがこぼれます。たぶんカワイイもの好きの女の子をターゲットにしたゲームだったのでしょう。

 タイトルが子供っぽくてお店で買うのを躊躇したという男性の思い出話をちらほら耳にしますね。店員さんに題名を言うのが恥ずかしかったのかな? 私は特にそういう意識は持たなかったのですが。
 私がどうしても買えなかったのは、同じディスクシステムのソフト『中山美穂のトキメキハイスクール』です。もし知り合いに見つかったら、学校で“変態”扱いされる可能性が大でしたからw この世知辛い現代社会、どこに伏兵が潜んでいるか全く油断はできません。

 「明らかに女の子向けのゲームだし、そんなに難しくはないでしょ」とみくびってゲームを開始してみると、意外と手強いことに驚きました。漫然とプレイしていると、すぐにライフが0になったり、穴に落ちたりします。『悪魔城ドラキュラ』(FDS)ほどのシビアさは感じませんが、こちらもそれなりに本気にならないと全面クリアはさせてもらえないようです。
 初心者が躓く最初の難関ステージはワールド4-2。この面は上下逆さまになっていて重力が逆に働きます。モニターを逆さまにする荒技を使うと、今度は左右のキー入力が逆になります。それならさらに鏡を使って・・・・・・、いや、そこまで必死になる必要はないですか(笑)。

立ち上がる      ケーキを大食い

■ 聖剣「ガラ=スウォード」は無敵
 ワールドは全部で7つ。1ワールドにつき3コースずつあり、合計21コースとなっています。「お菓子の世界」や「野菜の世界」といった幻想的なステージが盛りだくさんです。前述の逆さ面があるワールド4は「半導体の世界」です。背景の基板のグラフィックが丁寧に描かれています。
 「半導体に“中の世界”なんてありませんよ・・・・・・、ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから」(花京院風)

 武器のガラガラをザコ敵に振ると、風船のように膨らみます。膨らんだ敵は斜めの方向に浮き上がり、その上に乗ることで高い場所に移動することができます。また膨らんだ敵に体当たりして遠くへ弾き飛ばすこともできます。ガラガラの当たり判定は大きく、前方の広い範囲をカバーしています。
 ボス戦では膨らんだザコ敵を当ててダメージを与えます。ビリヤードのように角度をつけて飛ばすと、壁に跳ね返って当たりやすいです。有野課長曰く「飛車の動きではなく角行の動き」が重要とのこと。

 『ぼくってウパ』はグラフィック・音楽ともに高いレベルにある良作だと思います。ディスクシステムを代表するアクションゲームではないでしょうか。発売当時はコナミの開発力の高さを実感した作品でした。
 ファミコン晩年期の1993年には、『ぼくってウパ』、『悪魔城ドラキュラ』、『もえろツインビー』の3作がファミコンカセット(ロム版)として再販されました。ロム版の『ぼくってウパ』には「イージーモード」が追加されています。イージーモードでは敵からのダメージ量が半分になり、落ちる足場が固定されていたりして、初見プレイでも死ににくくなっています。

ボス戦      海中面

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光神話 パルテナの鏡 (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカー任天堂
・ジャンルアクション
・発売日1986年12月19日
・価格2,600円



■ 三種の神器を取り返して、メデューサを倒せ!
 私が『光神話 パルテナの鏡』(FDS)を購入した頃、親戚の子が家に遊びに来たことがありました。ゲーム序盤の冥府界で七転八倒していた私は、話の種に「これ、クリアできる?」と訊いてみました(フフフ、まぁ無理だと思いますけど・・・)。
 すると、「はい、できますよ♪」(不敵な笑み)と意外な答えが返ってきました。「ほぉ? じゃあ、見せてもらいましょ」。私は彼にファミコンのコントローラを渡しました。

 約一時間後、ラスボスのメデューサに光の矢が突き刺さり、画面がフラッシュ。続けてエンディングが流れ始めました。あれだけ苦労していた『パルテナの鏡』が、いとも簡単に攻略されてしまったのです。 ( ゚ω゚)・∵ ブーッ
 「ほえーーー! すっごーい!」(震え声)。その日は、上級プレイヤーのテクニックに驚いたと同時に、自分のゲーマーとしての資質に疑問を持った一日でした(笑)。

 ゲームの舞台は、神と人間が共存する「エンジェルランド」。エンジェルランドは、光の女神・パルテナと闇の女神・メデューサによって統治されていました。パルテナは人間のために天空から光を注いでいましたが、メデューサは人間を嫌い、作物を枯らしたり、人間を石像に変えたりして喜んでいました。
 怒ったパルテナはメデューサを醜い化け物に変えて、地下深くの冥府界に彼女を追放しました。メデューサはパルテナを呪い、冥府界の魔物たちと手を組み、天空の神殿を侵略します。平和の国エンジェルランドは、メデューサによって支配されてしまいました。囚われの身であった天使のピット君は、冥府界からの脱出を試みます。

 エンジェルランドは、全部で4つのステージに分かれています。ステージ1は「冥府界」、ステージ2は「地上界」、ステージ3は「天空界」となっていて、それぞれ3つのエリアと中ボスがいる砦で構成されています。
 冥府界と天空界は上に、地上界は右に進んでいくアクションステージです。砦の中は画面切替型の入り組んだ迷宮になっています。
 ステージ4の「天空の神殿」に入ると、一転してシューティングゲームに。Aボタンを押すとふわふわ浮き上がる独特な操作感覚を身につけましょう。ラスボスのメデューサは神殿の入口で待ち構えています。えっ、壁なの!?

冥府界      ヤミ屋

■ 死神とナスビ使いはトラウマ
 コンピュータゲームは普通、序盤は操作方法を学ぶための練習ステージ、中盤になると徐々に難しくなり、クリア直前の終盤が最も難しくなる、というゲームバランスになっています。キャラクターの強さの上昇と難易度の上昇が釣り合っている場合、良ゲームだと判断されます。
 ところが、レトロゲームの中には、キャラクターが成長していない序盤が最も難しく感じる作品があります。『パルテナの鏡』はその代表格で、ファミコンソフトでいえば、他には『ボンバーマン』や『ハイドライド3』などが例として思い浮かびました。

 主人公のピット君は、スタート直後の体力が1メモリしかありません。体力ゲージはスコアが一定数に達すると、エリアクリア後に1メモリずつ増えていく仕組みです(最大5メモリ)。つまり、スコアが低い序盤は、しばらく少ない体力のままで我慢することを余儀なくされます。
 敵を倒すと出現する3種類のハートは、体力回復アイテムではなくお金です。体力を回復させるためには、お店で回復アイテム(生命の酒)を買う必要があります。これが“ぼったくりバー”のウイスキー並に高いんですよ。3500円の高級カツカレーが良心的に思える価格です。
 グラス1杯の酒の代金を稼ぐのが先か、敵にやられてゲームオーバーになるのが先か、死と隣り合わせの状態が続く地獄、それが冥府界です。体力回復の温泉がもっと湧き出ていれば・・・・

 冥府界は上へ上へと昇っていくステージですが、下の足場が消えてしまうと、そこは落とし穴に変化します。同社の『アイスクライマー』と同様に、画面が下にはスクロールしないため、このような仕様になっているのです。
 ピット君の動きには慣性がかかり、かなり滑りやすいにもかかわらず、序盤から1マスの狭い足場が頻出します。つるっと足を滑らせて「ヤラレチャッタ」。・・・・ピット君、あなたの背中にある羽は飾りですか? 全体的に見てゲームの出来は悪くないだけに、序盤の壊れ気味のゲームバランスは少々残念に思いました。

 『パルテナの鏡』はマルチエンディングを採用しています。体力ゲージと攻撃力を最大にアップして(どちらも敵を倒してスコアを稼いでいることが条件)、かつ、コンティニュー無しでクリアすると、最高ランクの「大天使エンディング」になります。
 最低ランクのエンディングは、ピット君がモンスターの「メガネハナーン」に変身してしまうというもの。せっかくパルテナ様をお助けしたのに、これは酷い仕打ちですw

冥府界の砦      ツインベロス

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キン肉マン キン肉星王位争奪戦 (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカーバンダイ
・ジャンルアクション
・発売日1987年5月1日
・価格3,300円



■ ディスクシステム版は「王位争奪編」でござーい
 『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』(FDS)は、1987年にバンダイが発売したディスクシステム用ソフトです。原作の漫画『キン肉マン』の連載が終了した同じ年にリリースされました。原作最後のストーリー「王位争奪編」を題材にした価値ある1本です。
 「王位争奪編」を忠実に再現しようとした形跡があり、ファンの間ではなかなか評価が高い作品でした。しかしアクションが非常に難しく、最後までクリアできた人は少なかったと思います。

 ゲームは横スクロールのアクションと中ボス戦、そして城の天守閣で戦うボス戦(大将戦)で構成されています。ステージ1でキン肉マンマリポーサチーム、ステージ2でキン肉マンゼブラチームと戦い、ステージ3のキン肉マンソルジャー(キン肉アタル)VSキン肉マンスーパーフェニックス戦を挿んで、ステージ4でキン肉マンスーパーフェニックスチームと最終決戦を行います。

 キン肉マンチームは、王位継承者であるキン肉マンと、彼を支える正義超人(テリーマン、ラーメンマン、ロビンマスク)がメンバーです。ステージ開始時に出陣する順番を決定。ゲーム中にスタートボタンを押してからセレクトボタンを押すと、次の者と交代できます。
 ある条件を満たすと、ウォーズマンとネプチューンマンが途中からメンバーに加わります。ウォーズマンは使いやすい必殺技を持った強力なキャラクターなので、必ず仲間にしておきたいところです。

 原作でミキサー大帝を破壊したミートくんは、残念ながらこのゲームには登場しません。超人墓場と思われる場所でマリポーサチームと戦ったり、漫画とは異なる箇所もいくつかあります。
 また、フェニックスチームに瞬殺されたキン肉マンビッグボディチームや、ソルジャーチームのメンバー(超人血盟軍)も割愛されています。もし「王位争奪編」の超人すべてが登場していたら、さらに高い評価を受けていた作品でしょう。

メンバー表      ホークマン

■ キング・ザ・100トンは最強の初心者殺し
 ステージ1とステージ2は4つのフロアに分かれ、フロアの最終地点には中ボスの超人が待ち構えています。各フロアのザコ敵が落とす「命の玉」を4つ集めないと大将戦には進めないので注意してください。
 ボス超人は基本的にAボタンで空中に放り投げて、後を追うように十字キーの下→上でハイジャンプし、相手と重なった瞬間にAボタンかBボタンで技をかけてダメージを与えます。Bボタン連打でのボディスラムだけではトドメを刺せない超人がいることから、このテクニックは絶対に習得する必要があります。

 しかし、この空中技をかけるタイミングがやたらと難しい。実はハイジャンプ中にAボタンを押しっぱなしにしていないと、うまく技がかからないのです(このことは説明書には詳しく書かれていませんでした)。普通にコントローラを握ってプレイするとAボタンから指が離れやすいため、プレイ中は床にコントローラを置いて遊んだ思い出があります。

 マリポーサチームの副将であるキング・ザ・100トンは初心者殺しの強敵でした。卑劣な押しつぶし攻撃に心が折れたプレイヤーもいたと思います。とにかくこちらの技をかけるタイミングがシビアで苦戦しましたね。
 今では動画サイトで敵の動きを確認できますけど、昔は何度も負けて動きのパターンを覚えるしか打開する手段はありませんでした。私はゼブラ戦まで辿り着くのがやっとで、「これは、無理っぽい・・・」と絶望したものです。

 ( ´;д;)「だってオラは人間だから・・・

キング・ザ・100トン      キン肉マンマリポーサ

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ドラキュラII 呪いの封印 (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカーコナミ
・ジャンルアクション
・発売日1987年8月28日
・価格2,980円



■ 『ドラキュラ』シリーズの第2弾は、アクションRPG化
 『ドラキュラII 呪いの封印』(FDS)は、ディスクシステムの『悪魔城ドラキュラ』の続編です。同じくディスクシステム用ソフトとして発売されました。前作『悪魔城ドラキュラ』でドラキュラを倒したシモン・ベルモンドが主人公として再登場します。
 前作から7年後、ドラキュラの呪いによって身体が蝕まれてしまったシモン。その邪悪な呪いを解く方法はただひとつ、5つに分かれたドラキュラの遺骸を集めて復活させ、再び封印すること。どうやら、ドラキュラの肉片を焼却すれば済むという単純な話ではなさそうです。シモン「ちっ、面倒くせー。古傷が痛むってのに・・・・」。

 面クリア型の純粋なアクションゲームだった前作から一転、本作ではRPGの要素を加えたアクションRPG(探索型のドラキュラ)になりました。発売当時、アクションゲームよりも長時間遊べるロールプレイングゲームの人気が高かった影響でしょう。
 町で人々と会話をして情報を得て、集めたハートで武器を買い、シモンの能力をレベルアップしながらゲームを進めていきます。サブウェポンはスタートボタンでマルチ画面を開くと切り替えることができます。壁に当たると跳ね返る「跳鉱石」は、ボス戦では重宝します。

 ゲームの舞台であるトランシルバニアには、複数の町が存在し、町と町の間にはモンスターが出現するアクションステージがあります。『ドラキュラII』の全体マップを見ると、ドラキュラ城をぐるりと囲むようにステージの左右がつながっています。

 ゲームシステムの変更については、ユーザーの間では否定的な意見が多かったと記憶しています。AVGNのように駄作扱いする人もいましたね。傑作アクションゲームだった『悪魔城ドラキュラ』と比べると、テンポが悪く、単調な部分が目立つせいでしょうか。
 シモンの操作性は前作とほとんど変わっていなかったので、私自身は十分楽しく遊べるゲームだと感じました。武器を買うためにハートを集める作業が鬱陶しいと感じるなら、その人はこのゲームに向いていないのかもしれません。

ヨーバの町(昼)      ヨーバの町(夜)

■ そして戦慄の夜が訪れた・・・ 時間の経過によって昼から夜に変化
 『ドラキュラII』では、この時代のゲームには珍しかった時間の流れの概念が組み込まれています。時間が経過すると「ソシテ センリツノ ヨルガ オトズレタ」というメッセージが表示され、昼から夜に変わります。夜になると画面が暗くなり、モンスターが凶暴化します(敵の体力が2倍に)。
 町からは人々の姿が消え、代わりにゾンビが徘徊する危険な場所へと変化します(上右画面参照)。当然、夜の間は町の施設も利用できません。
 さらに時間が経過すると「アクムノヨウナ ヨルガアケタ」というメッセージともに太陽が昇り、画面が明るくなります。比較的安全な昼と、生命が脅かされる危険な夜。トランシルバニアには2つの顔があるのです。

 侵入できない場所は、謎解きを行うことで道が開け、先に進めるようになります。謎解きのヒントは、人々の話を聞いたり、あちこちに隠されている文献を探すと得られます。ただし、ウソの情報を言う人間もいるので注意してください。ドラキュラを秘かに崇拝している邪教徒の可能性があります。
 謎解きはきちんと情報を集めて試行錯誤すれば解けるレベルだと思います。無理ゲームだと言う人は、その手間を惜しんだ人でしょう。今では「ドラキュラII 攻略」でググれば、便利な攻略サイトがいくつもヒットしますけどね。

 アクションRPGとしては十分及第点を付けられる内容なのに、あまり評価が高くなかった理由は、ボス戦の緊張感がなかったためだと思われます。特に動きのパターンを覚えなくても、サブウェポンの跳鉱石を連打するだけで勝ててしまいます。
 「ドラキュラ、弱いな」。やはり復活したばかりの肉体では、シモンに歯が立たなかったのか。呪いを解くためだけに復活させられ、速攻で再び倒されるドラキュラ伯爵。第1作目の威厳は、本作では微塵も感じませんでした。

 なお、『ドラキュラII』は、マルチエンディングを採用しています。7日以内にクリアするとグッドエンディング、8~14日以内にクリアするとノーマルエンディング、15日以降にクリアするとバッドエンディングになります。ゲームをスタートしたとき、シモンの寿命はあと2週間しかなかったのです。

町の外      アイテム発見

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悪魔城ドラキュラ (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカーコナミ
・ジャンルアクション
・発売日1986年9月26日
・価格2,980円



■ 魔王ドラキュラ復活! ゴシックホラーアクションの傑作
 中世ヨーロッパにある平和な小国トランシルバニア。この国にはドラキュラにまつわる伝説がある。「魔王ドラキュラは百年に一度、キリストの力が弱まるころ、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。そして、その復活のたびに、彼の魔力は強くなる」と。
 バンパイアハンターのクリストファー・ベルモンドに敗れ、長い眠りについていたドラキュラ伯爵が、邪教徒の黒ミサの儀式によって百年ぶりに復活した。平和だったトランシルバニアに暗雲が広がるなか、たった一人でドラキュラ城に乗り込んだ人間がいた。クリストファー・ベルモンドの子孫、シモン・ベルモンドである。ドラキュラ伯爵とベルモンド一族の宿命の対決が、いま始まった・・・・

 ゴシックホラーアクションの雄として、日本のみならず世界中でファンを獲得している『悪魔城ドラキュラ』シリーズ(海外名は『Castlevania(キャッスルヴァニア)』)。コナミの主力商品である『悪魔城ドラキュラ』は、1986年9月に発売されたこのディスクシステム版が元祖です。発売されて間もないディスクシステムを牽引した人気ソフトのひとつで、非常に評価が高かった作品でした。コナミのディスクシステム参入第1弾になります。
 ゾンビ、メデューサ、フランケンシュタインなど、西洋の怪物たちが巣くうドラキュラ城を進み、城の塔に潜むドラキュラ伯爵を倒すことがこのゲームの目的です。全6ブロック18ステージ。

 バンパイアハンターのシモン・ベルモンドが操る得物は「ムチ」。それまでのアクションゲームではほとんど見られなかった特殊な武器です。ムチ全体に当たり判定があります。
 ムチを前方に伸ばす前に少し後方に振り上げるため、スキが少々生じますが、敵を叩いてダメージを与えている感触が得られる武器です。
 それに加え、Bボタン+上で使用する5種類のサブウェポン(短剣、斧、聖水、クロス、懐中時計)があり、ムチでは対処が難しい場面をサポートします。

 ファミコンの限られた色彩表示のなか、職人がドットで描いたキャラクターや背景の美しさは、完全に他のファミコンソフトを圧倒していました。黒い影を基調とした背景のグラフィックと、その中に蠢く赤、黒、紫の3色で描かれた敵モンスターのコントラストは見事と言うしかありません。
 フィルムをデザインしたタイトル画面から分かるように、『悪魔城ドラキュラ』は古典的なホラー映画の要素を取り入れています。ドラキュラ城の重厚なBGMと相俟って、プレイヤーはゴシックホラーの雰囲気を堪能できるでしょう。

ゲームスタート      吸血コウモリ

■ まさに死神! デス様の圧倒的な存在感
 ディスクシステム版の『悪魔城ドラキュラ』は、かなりの高難易度ゲームとして知られています。現在では主流となっている「探索型のドラキュラ」とは、ゲームの趣旨が大きく異なっていますね。
 高難易度の理由としては、シモンの動きがやや重い、ザコキャラから受ける被ダメージ量が多い、ダメージを受けたときに後ろにのけ反る、といった点が挙げられます。ノックバックは、落とし穴がある地点では驚異です。
 
 『忍者龍剣伝』(FC)と同じように、このゲームでも最大の難物は「鳥」です。カラスやコウモリはふわふわと飛来して急に方向転換し、シモンに体当たりします。当たると体力ゲージが3ポイント減ります。波形に飛んでくるメデューサヘッドは2ポイント減なのに、コウモリに当たると3ポイント減・・・・、設定が少しおかしくないですか? この世界では、メデューサヘッドよりもコウモリが強いのでしょうか。
 理不尽さを感じる一歩手前の難易度だけど、根気強くプレイすれば何とかなるレベルのゲーム、そう思っていた時期が私にもありました。そう、5ブロックのボス「死神」に出会う前は・・・・

 死神はドラキュラの副官的存在で、これを倒さないとドラキュラがいる6ブロックには進めません。けれどもこのデス様の実力は、シモンを操作する子供たちの能力をはるかに超えていました。周囲から襲いかかる4つの鎌(当たると4ポイント減!)と、ふわふわと上空に浮遊する本体(当たると4ポイント減!)。
 あっという間に殺されること数十回。ドラキュラ伯爵を討伐するつもりが、部下になぶり殺しにされてしまいました。道中ノーダメージで行っても簡単に死んでしまいます。「こいつは無理・・・・。自分はドラキュラと対戦することもできないのか・・・・」。最初にチャレンジしたときの絶望感は忘れられません。

 しかし、恐怖の死神にも弱点がありました。それはボス部屋の直前で入手できる聖水です。死神が出現した瞬間、右の足場に聖水を投げると、無抵抗のまま焼き殺すことができます。動きを止めて連続でダメージを与える聖水の威力がこんなに強いとは・・・・!
 聖水はドラキュラの第二形態でも非常に有効です。心臓をバクバクさせながらドラキュラを初めて倒したとき、私の頭の中では、「聖水>ムチ」の図式が出来上がったのです。

もう死にそう      絶望の死神

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スーパーマリオブラザーズ2 (FDS)

タイトル画面 
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカー任天堂
・ジャンルアクション
・発売日1986年6月3日
・価格2,500円



■ マリオは期待を裏切らない 期待もマリオを裏切ってはならない!?
 前回の『スーパーマリオブラザーズ』(FC)に続いて、今日は続編の『スーパーマリオブラザーズ2』(FDS)について書いてみようと思います。ROMカセットではなく、ディスクシステムで発売されたゲームです。私と同じように、このゲームのためにディスクシステムを購入したという人も多いのではないでしょうか。新機種ディスクシステムのキラーソフトですからね。実際に満足度120%の内容で、ディスクシステムを買った甲斐がありました。

 『スーパーマリオ2』は、「パート1は簡単すぎた」という上級プレイヤーに対する任天堂からの挑戦状です。死屍累々を築かせることを目的としたかのようなステージ設計は、最近のゆるい難易度のゲームには見られなくなった「凄み」を感じます。ジャンプの到達点や着地点に敵キャラを巧妙に配置していて、完全に新米プレイヤーを殺すことを前提に作られています。
 バラエティ番組『ゲームセンターCX』では、有野課長が大苦戦していましたね(笑)。一般的にも激ムズアクションとして広く認識されていると思います。
 私自身は、子供の頃やり込んだお陰か、それとも相性が良いのか、苦手意識はまったくありません。逆にかなり得意としているレトロゲームです。以前は1-1をスタートして20分弱でワールド8-4をクリアすることができました。今でもマリオの操作感が指に馴染んでいますよ。

 画面を一目見て、明らかに前作と変わったなという部分は「地面」のグラフィックです。石造りのしっかりとした道が、ポン菓子を固めたようなぶつぶつとした道になっています。空中に浮いているブロックの方が頑丈そうです。
 そのほかに、難易度以外で前作からの変更点には下記のようなものがあります。全般的にプレイヤーのテクニックを試すものが増えています。
 ・マリオとルイージの能力が異なる
 ・当たるとミスになる「毒キノコ」の追加
 ・土管に触れていても顔を出す「赤パックンフラワー」の追加
 ・画面外まで飛ぶ「スーパージャンプ台」の追加
 ・ゴール時のボーナスに1UPが追加
 ・ステージの一定の場所で「強風」が吹いてくる
 ・敵を踏みつけたときの跳ね返りが強くなった

無限1UP      豆の木

■ 前作の裏技を実装した裏ワールドに歓喜
 本作は、マリオとルイージの能力に違いを出した初の作品です。ルイージはマリオよりも高くジャンプすることができ、その代わりにツルツルと滑りやすく設定されています。滑りは着地した瞬間にもう一度軽くジャンプすると回避可能なため、個人的にはクリアのことを考えるとマリオよりも楽です(ジャンプしすぎて天井に頭をぶつけてしまう一部ステージを除く)。助走なしで遠くまで跳べる能力は、このゲームにおいては非常に有利に働きます。

 現在の「少し背が高く」、「スマートで」、「ジャンプ力が高い」というルイージのイメージは、ここから始まったといっていいでしょう。見た目に関しては、現『週刊ファミ通』で連載していた吉田戦車さんの4コマ漫画『はまり道』の影響もあると思います。マリオとルイージは双子のはずなのに、ちょっと年齢差があるように見えますね。

 このゲームで何よりもうれしかったのが、前作では裏技だった「裏ワールド」があらかじめ用意されていたことです。具体的には、ワープなしで1-1から8-4を通してクリアすると出現する「ワールド9」の4ステージと、ゲームを8回クリアすると出現する「ワールドA~D」の16ステージです。裏ワールドをやりたくて、必死で本編をクリアしたことを思い出しました。

 「ワールド9」は、前作のバグ面を意識したのか、地上なのに水中になった奇妙な面があります。ラストの9-4には、ブロックで「アリガトウ!」の感謝の文字が描かれていました。自力で初めて見たときは「感動の嵐」でしたね。
 「ワールドA~D」は、タイトル画面に★マークを8個集めて、Aボタンを押しながらスタートすると始まります。おそらく『スーパーマリオ』シリーズ最難関のステージです。ラストのD-4はゲームに慣れた私でも安定してクリアできません。ファイアボールなしでハンマーブロス2匹とクッパ2匹をかいくぐるのは難しいです。
 ちなみにディスクシステム版(及びゲームボーイアドバンスのファミコンミニ版)のワールドA~Dにいるクッパは、すべて偽物です(スーファミ版では、D-4のクッパは本物に変更)。ファイアボールで倒してみると意外な正体が分かりますよ。

ハンマーブロス      トラップ

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ワードナの森 (FDS)

タイトル画面 
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカータイトー
・ジャンルアクション
・発売日1988年3月25日
・価格3,300円



■ アラモード王子よ、水晶にされたプリン姫を救え!
 このディスクシステムのゲームは、1987年にアーケードに登場したタイトーの『ワードナの森』(開発元は東亜プラン)の移植作品です。単純明快な横スクロールアクションで、難易度は中の中といったところです。
 アーケード版は敵の攻撃に触れると一撃で死んでしまう厳しいシステムでしたが、ディスクシステム版はライフ制になってより遊びやすくアレンジされています。難しいのは連続でジャンプする場所ぐらいで、何度かチャレンジすれば誰でもクリアできると思います。

 主人公はちょっと太り気味のアラモード王子。説明書のイラストもぽっちゃりしています。ケーキの食べ過ぎには注意したいですね。しかし魔法の素養があるらしく、指先から炎の魔法を放つことができる器用な少年です。
 邪悪な魔法使いワードナの手先によって「水晶」に変えられてしまったプリン姫を助けるため、ワードナの居城に向かうというのが本作品のストーリーです。
 オープニングで姫がさらわれ、各ステージ開始時に全体マップと現在位置が表示される点は『魔界村』によく似ています。おそらく参考にしたのでしょう。

 魔法使いのワードナといえば、真っ先に思い浮かぶのが『ウィザードリィ』のラスボスであるワードナです。これは憶測に過ぎませんが、『ウィザードリィ』のオマージュである可能性は十分にあります。『ワードナの森』のラストステージは地下に潜っていきますからね。

オープニング画面      ステージ1

■ 全5ステージ 中規模なアクションゲーム
 スタートのステージ1は「不思議な森」。初期の攻撃手段は放射線状に飛ぶ「ファイアボール」です。初めは1発ずつしか撃てません。敵を倒すと出現する魔法の玉(小)を16個集めるか、ステージに落ちている魔法の玉(大)を取ると一度に撃てる弾の数が1つ増えます。最大で6連射できるようになります。
 ステージ途中で「妖精」を助けると、横に付き添って主人公を助けてくれます。『R-TYPE』のフォースのような無敵判定のキャラクターです。

 ステージ1~3の終了時には、ショップで武器やアイテムを買うことができます。武器には、炎が波を打って飛ぶ「星の剣」、炎が回転しながら飛ぶ「月の剣」、猛スピードで一直線に炎が飛ぶ「太陽の剣」があります。
 ステージ中に金貨袋や宝箱を残さず取って、必ずステージ4に行く前に「月の剣」と「太陽の剣」を入手しておきましょう。終盤はザコ敵が固いので、強力な武器がないと苦戦します。
 「月の剣」は変身後のワードナに良く効きます(まさに効果は抜群だ!)。足下で連射すると瞬殺できます。『ウィザードリィ』のワードナと同じく、強いラスボスではありません。

 アーケード版が楽しい雰囲気で面白かったことから、当時ディスクを書き換えして遊んでみましたが、「あれれ、こんなものかな?」と拍子抜けしたことを覚えています。アーケード版の小気味良い印象が強すぎたのでしょう。
 ディスクシステム版はなんとなくパッとしない、全体的に地味な感じに仕上げてありました。アーケード→ファミコン移植にありがちな劣化ですね。ただし、アーケード版のステージ構成をできるだけ忠実に再現しようとしている点は評価できます。いまでは懐かしい中堅どころのアクションゲームです。

ステージ3      ワードナ(変身前)

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リンクの冒険 (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカー任天堂
・ジャンルロールプレイング
・発売日1987年1月14日
・価格2,600円



■ 前作からシステムを大きく変更 横スクロールアクションに
 前作『ゼルダの伝説』(FDS)から約1年後、ゲームシステムを大胆に変えたシリーズ続編『リンクの冒険』が、同じくディスクシステムの作品として発売されました。
 初代はロムカセットで再販されましたが、この「ゼルダの伝説パート2」は、当時ディスクシステムでしか遊べませんでした(海外版はロムカセットでリリースされています)。ディスクシステムの強力な援護射撃のように投入された、このハードを代表する傑作ソフトです。

 現在このゲームをプレイしたいならば、ゲームキューブの非売品ソフト『ゼルダコレクション』に収録されている同タイトルを遊ぶか、ゲームボーイアドバンスの「ファミコンミニ」シリーズのものを買うか、このどちらかが現実的でしょう。Wiiのバーチャルコンソールでも配信されていますので、現物にこだわらない人はこちらを選択する方法もあります。

 『ゼルダの伝説』では画面切り替え型・見下ろし型のアクションだったものが、『リンクの冒険』ではシンボルエンカウント型・横スクロール型のアクションへと、まったく別のゲームに変貌しています。『イース』シリーズも、『I』・『II』→『III』の際に同じようなシステム変更を施されていますが、ファンの間ではあまり評判は良くありませんでした。
 『リンクの冒険』についても、前作よりも取っつきにくいという感想を持つプレイヤーがいて、一般的に難易度の高いゲームと捉えられていることもあり、賛否は五分五分であったと思います。人によって好き嫌いが分かれる作品であるのでしょう。

 3月8日の記事「最も難しいゲーム トップ10」で、外国人がこのゲームを『悪魔城ドラキュラ』、『魔界村』、『忍者龍剣伝』のような激ムズアクションゲームと並べて「難しい」と評価していることに驚きました。
 私自身はこのゲームが得意であったため、難しいゲームだと認識されていることに少々戸惑いを感じます。謎解きもフィールドを1マス1マス丹念に歩いて隠しアイテムをすべて見つけましたし、神殿のボスも割と楽に倒せたので、苦手なシーンがどこなのか質問したいぐらいです。進行に詰まった記憶が、(残念ながら?)私にはないんですよね・・・・。

ゼルダ姫      シンボルエンカウント

■ 盾の存在を常に意識させる「盾ゲー」
 開発者である任天堂の宮本茂氏は、アクション部分のシステム変更について、「チャンバラゲーム」が作りたかったのが理由だと説明しています。チャンバラといっても両手で刀を持つ侍の日本剣術ではなく、片腕に盾を装備した古代ポプリタイ風の西洋剣術です。
 『リンクの冒険』は、盾で相手の攻撃を受け止めて、スキをついて剣で攻撃するというアクションパターンが見事なまでに徹底されています。盾の重要性を知り、盾を最大限に活用するのが、このゲームの核であり肝であると言えます。
 盾はプレイヤーが操作で構える必要はなく、剣を出さない間は自動的に構えた状態になっています。立った状態では上半身を、しゃがんだ状態では下半身を、盾で保護することができます。

 スタートしてから最初に盾の存在を意識するのは、「ゲルドアーム」が生息する砂漠です。ここでは左右から風に乗って小さな石が水平に飛んできます。石の位置と盾の位置が合えば、石をはじいてダメージを受けることはありません。
 ブーメランを飛ばしてくる「ゴーリア」や、神殿にいる強敵「アイアンナック」と戦う際にも、まずは盾を使うことから戦闘は始まります。盾の存在感はこれ以降の『ゼルダの伝説』シリーズにも踏襲されています。

 また、アクション部分でもうひとつ特筆すべきことは、ゲーム中に「上突き」「下突き」を覚え、主人公リンクの操作性が格段に向上する点です。2種類の剣技をマスターすることで、スタート時のもたつき感から解放され、華麗に敵を攻撃することができるようになります。
 強さの上昇を単純に攻撃力ではなく、可能アクションの追加で表現するという手法は、いまでは多くのアクションゲームで採用されていますが、この頃はまだ珍しいやり方でありました。その巧妙な仕組みに気づいたとき、私はこのゲームの深遠さにいたく感心したことを覚えています。

魔法を教えて      ハートの器

■ 新しい大陸を目指し、リンクは東に向かう
 ストーリーは前作でガノンを打ち倒してから少し後の時代の様子を描いています。ガノンが滅びた後も、未だにハイラル地方は悪の権化が残した悪影響に苦しめられていました。ガノンの手下だった者たちが、ガノン復活を目論み、その鍵となる勇者リンクの血を狙っているのです。
 前作で登場した「力のトライフォース」と「知恵のトライフォース」に加え、「勇気のトライフォース」が存在していることを知ったリンクは、それを求めに再び冒険の旅に出ます。ちなみにスタートの建物内部で眠りに就いているゼルダ姫は、前作の姫とは別人です。

 ゲームの舞台である「ハイラル大陸」は大きく西大陸と東大陸に分けられています。スタート地点は西大陸の北方であり、最終目的地の「大神殿」は東大陸の険しい山道を進んだ先にあります。日本人から見た新大陸(アメリカ大陸)は、やはり東の方に置くのが自然でしょうかね。些細な問題だと思いますが、昔はなぜ東ではなく西がスタート地点なのかなと疑問に思ったこともありました。

 総括すると、この『リンクの冒険』は、前作の大成功に甘んじず新たな高台へと挑戦した意欲作であり、別の次元で成功を収めた素晴らしい作品です。ニンテンドウ64の神ゲー『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は、このアクションRPG『リンクの冒険』の延長線上にあると思います。
 強いて欠点を挙げるとすれば、データセーブにおける不親切さでしょうか。このゲームは、一時中断して再開するとき、剣、魔法、ライフの3つのレベルが、いちばん低いものに統一される仕組みになっています(海外版は仕様が変更されています)。これはちょっと存在理由がよく分からないシステムでしたね。
 3つの能力をバランス良く上げる必要があること、また高いレベルでは3つの能力の値が揃うまで長時間プレイを余儀なくされることが、欠点といえば欠点であると言えるでしょうか。当時はそんなこと気にもならないほどゲームに没頭しましたけどね。

第1の神殿のボス・マズラ      勇者ロトの墓

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ゼルダの伝説 (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカー任天堂
・ジャンルアドベンチャー
・発売日1986年2月21日
・価格2,600円



■ ディスクシステム初のソフトにして頂点 ゼルダ伝説の始まり
 『スーパーマリオブラザーズ』を生んだ任天堂の宮本茂氏が中心となり、ディスクシステム第1弾のゲームとして開発された『ゼルダの伝説』。画面切り替え方式を採用したアクションアドベンチャーゲームです。ディスクシステムの(当時としては)大容量を生かした広大なマップと凝ったダンジョンの数々で、他の凡ゲームを完全にスケールで圧倒していました。カセットのソフトではまだ実現されていなかったセーブ機能も搭載しており、新しい時代のゲームを予感させました。

 これ以後、ディスクシステムという機器は、1992年12月に徳間書店が出した『じゃんけんディスク城』(書き換え専用)まで約7年間続いていきますが、結局『ゼルダの伝説』を超えるゲームが現れることはありませんでした。
 「最初からこんなもの凄いゲームが出るなら、次々ともっと面白いゲームが発売されるだろう」というディスクシステムユーザーの期待をある意味裏切ってしまったわけです。社運を賭けた新商品のディスクシステムの実力を知らしめるために、このゲームに並々ならぬ努力が注がれたことが想像できます。

 私がディスクシステムを買ったのは、『スーパーマリオブラザーズ2』が発売された何ヶ月か後のことで、おそらく86年の年末ぐらいだったと思います。これがないと『スーパーマリオ2』ができない、という極めて自然発生的な欲求からでした。
 任天堂という会社は(今もあまり変わっていませんが)ゲームの周辺機器をいろいろと出しては、後々のフォローをしてくれない(笑)、つまり2つ、3つ対応ゲームを与えて「はい、おしまいです」ということが多いです。別に批判しているわけではありません。新しい遊び方を常に模索している会社という認識です。「ファミコンロボット」や「ファミリーベーシック」などもいつの間にか無かったことになっていましたから、このディスクシステムもいつまで持つのかなと、うっすらとした警戒感がありました。
 それで様子見をしていた中、『スーパーマリオ2』、『メトロイド』、『悪魔城ドラキュラ』と順調に良質なソフトが供給されていたので、「うん、どうやらこれは本気だな」と思い、ディスクシステムを購入したわけです。

 『ゼルダの伝説』については、実際にプレイするよりも、友達の家で人がプレイしているのを見たのが先でした。持ち主だった彼は、「裏ゼルダ」を解いて私にエンディングを見せてくれましたね。彼の誇らしげな気持ちはよく伝わりましたよ。最後のガノンがいるレベル9ダンジョンは複雑な仕掛けが多くて、こんなに難しいゲームをよくクリアしたなぁと感心しましたから。

ゲームの概要      スタート地点

■ ゲーム史に燦然と輝く、荘厳なオープニングの鐘の音
 まず度肝を抜かれたのが、まるで映画のようなオープニング画面でした(上画像参照)。有名な『ゼルダの伝説』のテーマ曲が流れるなか、鐘の音が4回鳴り響き、暗転してストーリー紹介~アイテム紹介へと移っていきます。
 ファミコン史上、いやゲーム史上最も優れたオープニングかもしれません。誰でもゲームを開始するときは、まず絶対に一度は通して見たはずです。まだ見ぬアイテム群に心を奪われ、冒険心を奮い起こしたのは私だけではないでしょう。

 ゲームをスタートさせると、リンクの目の前にあるのは、洞窟の入り口と、北、東、西への3本の分かれ道。自分の好きな方角へ進むことができます。いかにも『ゼルダ』らしいと言いますか、自由度が非常に高いこのゲームを象徴しているスタート画面です。
 まずは洞窟にいる老人からソードを貰いましょう。武器がないとゲームが始まりません。「ヒトリデハキケンジャ コレヲ サズケヨウ」。コレハコレハ、アリガタク チョウダイシマス。リンクは何も持たずに何をしにここに来たのか、と軽くツッコミを入れてからゲーム開始です。せめて果物ナイフくらいは携帯しましょうよ。

 フィールドは横16画面×縦8画面(全128画面)の横長マップです。中央に大きな湖があり、上部は山岳地帯になっています。リンクのライフ(体力)が減ったときは、マップ上に2箇所ある「妖精の泉」を訪ねると、妖精がライフを全回復してくれます。
 なお、このゲームでは経験値によるレベルアップはありません。ライフを含めて、リンクの能力はすべてアイテムを取得することでパワーアップします。難易度に直接関係してくるアイテムはソードとリングですね。特にダメージを4分の1に軽減してくれる「レッドリング」は、最終ダンジョン攻略に欠かせないアイテムだと思います。

剣をもらう      妖精の泉

■ 裏ゼルダ・・・だと・・・? 表があるなら裏がある
 発売されてからしばらくして、『ゼルダの伝説』にはクリアした後に、それまでとは違う「裏ゼルダ」が遊べるらしいという噂話を耳にしました。雑誌の記事からか、それとも友達からの情報なのかはよく覚えていません。
 「裏ゼルダ」といってもただ単純に敵の強さがアップするといった次元の話ではなく、アイテムがある隠し洞窟の位置も、ダンジョンの構造も大きく異なっているというのです。これには本当に驚愕しましたね。一挙にゲームの規模が2倍になったわけですから、信じられない思いでした。

 しかし同時に、このゲームはちゃんと自力でクリアできるのかと、不安になったことも事実です。私は友達がプレイしているのを見ていたのでダンジョンの位置などは知っていたのですが、もし予備知識がなかったら、自分独りですべてのダンジョンの入り口を見つけ出せたか自信がありません。特に裏ゼルダのダンジョンは巧妙に隠されていましたからね。おそらく一ブロックずつ捜索する前に、攻略本か何かに助けを求めた可能性が高いです。

 昔のゲームをプレイして「ここの謎解きは絶対に無理だから、クソゲーだろ」と非難される方がいますが、意外とファミコン世代の子供たちはみんな分かっていたんですね。
 何日も同じゲームをプレイしていて偶然に発見して、それをゲーム仲間との会話で教え合ったりと、インターネットのような便利な機械はありませんでしたが、ゲームの攻略情報はある程度共有されていたのです。
 そういった過去を知っている立場からすれば、些細な謎解きでレトロゲームを糾弾されると、とても困惑しますね。「えっ?小学生の私たちはみんな知ってましたけど」と返答するしかないんですよ。

 ディスクシステムが後年廃れていったのは、ロムカセットが改良されセーブが可能になり、容量もディスクシステムを凌ぐようになったためでした。ディスクはロード時間があるというデメリットだけが残り、徐々にゲーム市場からフェードアウトしていくことになります。
 『ゼルダの伝説』は要望が多かったのか、1994年の2月にロムカセット版で再販されています。音がディスク版よりも貧弱なようですが、これはまぁ諦めるしかないでしょう。

 ディスクからカセットで再販されたゲームには他に、コナミのいわゆる「ディスク三部作」があります。『悪魔城ドラキュラ』、『バイオミラクル ぼくってウパ』、『もえろツインビー シナモン博士を救え!』の3作品ですね。
 カセット版の『ゼルダの伝説』はそうでもないのですが、上記の3作品は、現在では中古市場でプレミア価格になっています。どれも定価3,900円だったのが、裸カセットでもそれ以上の値段が付いていますね。もし安く売ってあるお店を偶然に見つけたら、迷わず買うのがいいと思います(笑)。

アクオメンタス      トライフォース

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メトロイド (FDS)

タイトル画面
・機種ファミコンディスクシステム
・メーカー任天堂
・ジャンルアクション
・発売日1986年8月6日
・価格2,600円



■ 横井軍平氏の偉大なる遺産 SFアクションゲームの金字塔
 2009年の現在、改めてこのゲームをプレイしてみると、まず操作性の悪さが気になります。しゃがみ撃ちや下撃ちができないので、地面を這う弱い敵に手こずります。不親切さも目に余ります。エネルギーやミサイルの補給装置がないので、スタートしたらまず20分程度、小さな敵をコツコツと倒してこれらを満タンにしなければなりません。マップといった今のゲームが標準装備している便利な機能も当然ありません。プレイヤーは下へ下へと潜るにつれて、果たして元の地点まで戻れるだろうかと、漠然とした不安感を抱くことになります。

 しかし、です。当時リアルタイムでプレイした人たちにとっては、これらの欠点が逆にとてつもない魅力に感じていたことを申し上げておきましょう。いま私の手元にある『メトロイド』のディスクはあとで買い直したものです。最初に買った『メトロイド』は『ワードナの森』に書き換えてしまい、しばらくしてから手放してしまった自分の愚かさに気づいたのでした(※)。これは絶対に持っておかなければならないと、子供心に思ったからです。

 たったひとりで、宇宙海賊のアジトである要塞惑星ゼーベスに乗り込んだ主人公のサムス・アラン。プレイヤーは広大な迷路になった惑星内部にいきなり放り投げられ、孤独と不安を相手に戦うことになります。急遽決定した潜入計画であったためか、スーツの性能は貧弱そのものです。最初の銃ではビームが天井にさえ届きません(何という代物を渡すのか!)。彼女(おっと、ネタバレするところでした)サムスはまだスーツに慣れていないのか、動きがややぎこちない。ツカカカカッッといった感じでつま先走りしています。
 ゲームボーイアドバンスでリメイクされた『メトロイドゼロミッション』で詳しく説明されることですが、惑星ゼーベスはサムスが幼い頃に育った故郷でもあるわけです。そのサムスのために、育ての親である鳥人族が用意していたアイテムを手に入れることで徐々に強くなっていきます。アイテムが置いてある鳥人像の部屋は、秘密基地的な雰囲気に満ちています。この場所のBGMが特に素晴らしく、入った瞬間に鳥人族に守られているような安らぎを得ることができます。像の手のひらに丸まってしばし休憩。

 一休みした後、一歩ゲートの外に出来ると、そこは不気味なBGMが流れる死と隣り合わせの迷宮。この落差が当時の子供たちを虜にした理由のひとつでした。まさに命がけの冒険に出て戦っているという実感を得ることができたのです。
 マップもなく、ナビゲーターも一切なく、プレイヤーは手探り状態で進める道を見つけていかなければなりません。怪しい壁や床を爆弾で破壊したり、天井に登ってみたり、丸まって細い通路を通ったり、一見ダメージゾーンにしか見えない危険な場所に飛び込んでみたり・・・・。
 トライアル&エラーの精神でやってみろよ、迷わず行け、行けばわかるさ。元祖『メトロイド』はそう囁きます。購入したユーザーを突き放し、クリアできるかできないかはこっちの知ったことではありませんと、冷たい態度を取る。コンピューター黎明期のゲームはみんな同じでした。本来ゲームとは製作者との知恵比べなのです。それを再認識させてくれたことが、『メトロイド』の最大の魅力であったのです。

 ※タイトーの『ワードナの森』(FDS)は、アーケード版を期待していると落胆する内容なわけで、『メトロイド』と比べて駄目という意味ではありません。一応補足を。

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■ 枯れた技術の水平思考が生んだ「アイスビーム」
 「枯れた技術の水平思考」とは、クリエイターの横井軍平氏を語る上で常にセットとなっている言葉です。すでに世の中に広く流通して安くなっている技術を用い、全く別の商品に応用する際の基本理念を指します。これにより誕生した代表的な商品があの『ゲーム&ウオッチ』であることは、多くの人がご存じのことだと思います。
 ゲームの中で登場する「アイスビーム」は、この思想をゲーム中のアイデアとして活用した良い例であると、私は個人的に考えています。冷凍ビームといった発想は、特に漫画、アニメ、ゲームの世界では珍しいものではありません。どちらかといえば陳腐なものに類すると思います。

 私が感心したのは、空中に舞っている敵を凍らせて足場にするという逆転の発想でした。なぜ宙に浮いている物体を凍らせて下に落ちないのか、といったつまらない疑問はさておき、最初にサムスが凍った敵の上に立ったのを見たときには、「えっ?」と少し脳が停止したことを覚えています。
 「いままで邪魔な存在に過ぎなかった敵が、一瞬にして有効な足場に変わってしまった・・・・」。横スクロールアクションという設定を利用したただのアイデアだよと言われるかもしれませんが、私にとっては一種の「コペルニクス的転回」であったのです。これ以前に同じようなアイデアのゲームがあったのかどうかは寡聞にして知りません。しかし『メトロイド』で初めてそれを見た驚きを、ここで告白しておきたいと思います。

ノルフェア      ボス・クレイド

■ 映画『エイリアン』との関係性について
 1979年に公開されたSF映画の金字塔『エイリアン』は、30年経過した現在でも、映画にとどまらず周辺の芸術分野に多大な影響を与え続けています。ゲームの世界でも、似たような敵キャラを見ると、いつも口にするのが「これ、エイリアンじゃん」というセリフ(例『魂斗羅』その他多数)。
 子供の頃に見たエイリアンの姿形は、悪夢そのものでした。漆黒の鎧のような堅い皮膚を持ち、血液は強い酸性。日本語には「蛇蝎のように嫌う」という言葉がありますが、奴らの外見はヘビやサソリやトカゲやゴキブリやらが混ざったおぞましいものです。細長い口を開けば鋭い牙から粘性のよだれを垂らし、さらに中から、もうひとつマジックハンドのような口が飛び出してきます。人智を超えた背筋が凍るような恐怖がそこにはありました。

 芸術の世界には「オマージュ」という便利な言葉があります。アイデアは確かにもらったけれど、こ、これは剽窃じゃなくて原作者に敬意を示してるんだから、勘違いしないでよね、という意味でよく使われています。
 『メトロイド』も発売当初から、『エイリアン』の影響を受けているゲームのひとつだと言われていました。開発スタッフもそのことは特に隠そうとはしておらず、ボスキャラのひとり「リドリー」の名前が、映画監督のリドリー・スコットから取られていることからも明らかです。
 宇宙にいる未確認寄生生物という発想。最新鋭の機械設備にうごめく原始的な生体というコントラスト。絶望的な状況下での人間のサバイバル。これらのコンセプトは『エイリアン』と『メトロイド』に通底しているテーマですが、最大の類似点は、主人公が「女性」であるということです。
 いまや公然の秘密なのでネタバレしても構わないと思いますが、ゲームを短時間でクリアするとサムスがスーツを脱いでくれます。名前からして男だとばかり思っていたサムスが、エンディングで女性であることが明かされるのです(※)。本名はサマンサか何か別の名前なんだけど、人から舐められないようにサムスと名乗っているのかなぁーと想像してしまいました。

 映画『エイリアン』は、男性が次々と死んでいき、最後に生き残ったのが女性のリプリーであるという点で、いわばハリウッド映画の「常識」から外れていたために、人々の話題となった側面がありました。『メトロイド』についても同様で、強靱な戦士のサムスが実は女性であったという意表をつく展開で、私たちを驚かせたのです。
 ただ、『エイリアン』と『メトロイド』の主人公が女性であるという共通点に拘泥すると、女性論やジェンダー論といった、ゲームとはかけ離れた議論に陥ってしまう(実際に『エイリアン』論の多くが、リプリーが女性であることに着目し、男性性と女性性の性差の文脈で語っている)ので、これ以上追究するのはやめておきたいと思います。ゲームのブログですしね。

 ※当時のアーケードゲームに詳しい人なら知っていると思いますが、エンディングでキャラクターがヘルメットを脱ぐと女性だと分かるアイデアは、1985年に登場したナムコのアーケードゲーム『バラデューク』ですでに使われていたものでした。「おいおい、任天堂、露骨にパクるなよ」と、一部のゲーム通から非難があったことも、一応補足して終わりにします。以上、長文失礼いたしました。

2体の像      ツーリアン

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