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星のカービィ (GB)

タイトル画面
・機種ゲームボーイ
・メーカーHAL研究所
・ジャンルアクション
・発売日1992年4月27日
・価格2,800円



■ ピンクで丸いカービィが初登場!
 本作はアクションゲーム『星のカービィ』シリーズの記念すべき第1作目です。『大乱闘スマッシュブラザーズ』で有名な、HAL研究所出身のゲームクリエイター桜井政博氏のデビュー作として知られています。
 『星のカービィ』シリーズは、第1作目がゲームボーイ用ソフト、第2作目の『星のカービィ 夢の泉の物語』がファミコン用ソフトです。そして第3作目の『星のカービィ2』は再びゲームボーイ用ソフトとして発売されました。『2』はシリーズ3作目なのでお間違えなく。

 主人公は子供たちに大人気のキャラクター「カービィ」。ピンク色の丸い体に大きな目と口があり、それに短い手足が生えたかわいらしい姿をしています。人間がかわいいと感じる特徴だけで形作られたような、ある種の“あざとさ”すら感じるキャラクターです。
 あまりにも子供っぽいキャラクターであるため、幼稚園児から小学生くらいまでを対象にしたキッズゲームのように感じるかもしれませんが、いやいやどうして、「見た目は大人、中身は子供」のシャザムみたいなピュアな成人でも楽しめる作品です。

 開発当初は主人公を「ポポポ」という名前にするつもりだったそうです。作品のタイトルも『星のカービィ』ではなく、『ティンクル☆ポポ』になる予定だったとか。しかし、任天堂の宮本茂氏による恒例の「ちゃぶ台返し」があり、発売直前になって作り直しに。その際、タイトルも変更されました。
 もし『ティンクル☆ポポ』のまま発売されていたら、タイトルを略したときに卑猥な響きがする「ティンポ」になりますからね。変更されて良かった(笑)。

 日本人は商品名を3文字か4文字に省略して言うのが常ですから、省略された場合に変な名前にならないか、商品開発者はチェックするのが一般的です。ソニーの「プレイステーション」も、「プレステ」と略されるのは発売前から予想されていて、「プレステ」の「ステ」が「捨て」につながるのは問題ないだろうかと議論になったそうですね。
 『ダークソウル』は略すと「ダクソ」、つまり「駄糞」になります。だから最初は『ダークリング』というタイトルにしようと考えていたのではないでしょうか。
 インターネット上では、『ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド』のことを「ブスザワ」と略す人がいますが、いや、それは普通に略すと「ブレワイ」でしょう(笑)。

吸い込み      ホバリング

■ 吾輩はカービィである。コピー能力はまだない。
 ゲームの舞台は、地球から遠く離れた小さな星にある、小さな国の「プププランド」。ある日、「デデデ山」のお城に住む「デデデ大王」がプププランドを侵略し、プププランドの食べ物と、秘宝の「きらきらぼし」を盗んでしまいました。
 そこにやって来た旅人が、勇敢な若者・カービィ。人々の苦しみを耳にしたカービィは、食べ物を取り返すためにデデデ山へ向かいました。

 プププやデデデといった奇妙なネーミングは、主人公の名前がポポポであった頃の名残ですね。デデデ大王は、赤いガウンコートを着た、巨大なペンギンのような生き物です。激安の殿堂「ドン・キホーテ」のマスコットキャラクター「ドンペン」によく似ています。
 時系列的には、ドンペンの方が先に誕生しています。するとデデデ大王はパクリキャラ……かどうかは分かりませんが、ドン・キホーテがHAL研究所を訴えたという話は聞いたことがないので、たぶん関係はないのでしょう。

 ステージ数は全部で5つ。最終ステージがデデデ大王がいるデデデ山です。アクションゲームのステージ数は7つくらいあるのが普通ですので、ボリューム的にはやや少なめと言えます。
 それでは物足りないというプレイヤーのために、HAL研究所は「2周目」を用意しています。ゲームクリア後に表示される隠しコマンドを入力すると、難易度が大幅に上昇した「エクストラモード」を遊ぶことができます。このモードのデデデ大王は大人でも苦戦するほど強いですよ~。

 本作のカービィの得意技は、敵やブロックを口から吸い込んで、それを星弾に変えて飛ばす「吸い込み」と、体を膨らませて空中に浮く「ホバリング」の2つです。
 カービィといえば、吸い込んだ敵の性質をコピーする「コピー能力」が有名ですが、初代『星のカービィ』では、コピー能力を使うことはできません。コピー能力のシステムは、第2作目の『星のカービィ 夢の泉の物語』から導入されました。ただし、アイテムに「カレー」というものがあり、それを取ると一定時間、炎を吐くことが可能です。

 『星のカービィ』のカービィには、『スーパーマリオブラザーズ』のマリオにはできないホバリングのアクションがあります。口に何も含んでいないときに十字キーの上を押すと、体が膨らんでふわふわと空中に漂います。ゲームにまだ慣れていない間は、普通のジャンプとホバリングの瞬時の切り替えが難しいと感じました。
 子供向きのゲームに見えて、意外と難しいステージ箇所がある、というのが『星のカービィ』に対する感想です。見た目のかわいらしさに騙されてはいけない(教訓)。

アイテム      ウィスピーウッズ

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ファイナルファンタジーVII インターナショナル (PS)

タイトル画面
・機種プレイステーション
・メーカースクウェア
・ジャンルロールプレイング
・発売日1997年10月2日
・価格6,800円



■ プレイステーションを勝利に導いた歴史的大作
 1997年1月31日に発売されたスクウェアの『ファイナルファンタジーVII』は、プレイステーション最強のキラーソフトとなった作品です。世間では「『ファイナルファンタジー』の新作がプレステで出るなら、まあ本体を買うしかねーよな」といった雰囲気でしたね。

 3つの次世代ゲーム機――任天堂のニンテンドウ64、ソニーのプレイステーション、セガのセガサターン――が出揃った1996年、ゲームファンの多くはどのゲーム機を買うべきなのか迷っていたと思います。CPUの性能はニンテンドウ64が上でしたが、先に発売されていたプレイステーションには、魅力的なソフトが集結しつつありました。
 そこにきて、トドメのキラーソフト『ファイナルファンタジーVII』が降臨(デデーン!)。これでもう勝負ありです。コアゲーマーからライトユーザーまで、雪崩を打ったようにプレイステーションになびいていきました。セガサターンはというと……格闘ゲームの『バーチャファイター2』に興味がない人にとっては、どうしても3番手のゲーム機になりますよね。

 ファミコンとスーパーファミコンのヒットによって、10年以上ゲーム市場を支配していた任天堂が、まさかの失墜。これには三冠馬のナリタブライアンが、秋の天皇賞で惨敗したときのような衝撃を受けました。
 ニンテンドウ64は1年目からソフト不足が顕著でした。四方八方のサードに喧嘩を売っていた山内社長も、内心は「失敗したなあ~」と焦っていたのではないでしょうか。大人気RPGシリーズの『ファイナルファンタジー』を、ライバル機のプレイステーションに奪われてしまったわけですから。

 今回レビューする『ファイナルファンタジーVII インターナショナル』は、無印版『ファイナルファンタジーVII』に様々な新要素を追加した完全版です。発売日は1997年10月2日。海外版『ファイナルファンタジーVII』をベースにしていることから、「インターナショナル」のタイトルが付きました。
 本作は無印版のセーブデータが使用可能です(逆は不可)。無印版を中古ショップに売り払って、インターナショナル版に買い換えた人もいたと思います。

 インターナショナル版には新しいCGムービー、イベント、武器、ボスキャラ(ルビーウェポン、エメラルドウェポン)が追加され、マテリアの装備に関するUIが改善されるなど、『ファイナルファンタジーVII』の世界をもっと楽しめるように作られています。
 さらに、設定資料集が入った4枚目のCD-ROM「パーフェクトガイド」をプラス。これ以上ない豪華さがウリのソフトです。

オープニング      戦闘シーン

■ 天野FFから野村FFへ転換
 『ファイナルファンタジーVII』はシリーズの転換点となった作品です。ファミコンで3作、スーパーファミコンで3作発売された『ファイナルファンタジー』シリーズは、ゲームの中で「機械」が登場することはありましたが、基本的には中世ファンタジーを基調とした世界観で統一されていました。
 ところが、本作では近未来の世界を思わせる「魔晄都市」からゲームがスタートし、工場やロボットなどのSF要素がふんだんに出てきます。「クリスタル探しはもう飽きた!」と言わんばかりの方向転換です。ドット絵からポリゴンへグラフィック表現が変わったという表面的な違いとは別に、何か“本質的なもの”までも変わってしまったという印象を持ちました。

 キャラクターデザインの担当が、画家の天野喜孝氏からスクウェア所属の野村哲也氏に交代したのも、『ファイナルファンタジー』を変質させた大きな要因だと思います。
 野村氏が描くキャラクターは、ファッション雑誌のモデルたちが着用しているようなチャラチャラとした服を着ていて、極めて現代的。頭髪をスプレーで固めて渋カジでキメた若者が、中世時代のバスターソードを振り回すシーンを見ると違和感MAXです。「神羅カンパニー」の敵兵士たちは銃で戦っているのに、こちらの武器は時代錯誤の大剣。もう、何かがオカシイ。

 『ファイナルファンタジーVII』以降の、シリーズ作品の世界観を一言で表現した言葉が「ノムリッシュ」。近未来的なストーリーや中二病全開の造語は野村氏1人が考えているわけではないのですが、野村氏のデザインが作品全体に影響を与えているのは否定できないと思います。私は『ロード・オブ・ザ・リング』や『ゲーム・オブ・スローンズ』のような王道バリバリの中世ファンタジーが好きなので、『ファイナルファンタジー』もこうした路線を歩んで欲しかったなと残念に思いました。

 しかし、いざゲームを進めてみると、さすがスクウェアが社運を賭けて開発した大作RPG、非常に作り込まれていて面白いです。あらゆる角度から映し出される3Dの戦闘シーンは迫力があり、また、武器の穴にマテリアをはめてアビリティを強化する「マテリアシステム」は、新鮮かつ戦略性の奥深さを感じました。

 ストーリーもよく練られていて、いくつものヤマ場が用意してあります。特に主人公クラウドの過去に関する謎とその真相については、ミステリー小説を読んでいるような驚きを覚えました。登場人物たちの心理描写は細やかで、プレイヤーは仲間となる人々に感情移入をするようになるでしょう。

 多くのゲームファンを虜にした『ファイナルファンタジーVII』が、リメイクでどのような作品に生まれ変わるのか、完成を楽しみにして待ちたいと思います。

イベントシーン      設定画面

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ギャラガ (FC)

タイトル画面
・機種ファミコン
・メーカーナムコ
・ジャンルシューティング
・発売日1985年2月15日
・価格4,500円



■ 『ギャラクシアン』にパワーアップ要素を追加!
 『スペースインベーダー』をより遊びやすく改良することで大成功を収めた『ギャラクシアン』。その『ギャラクシアン』の続編として発売されたシューティングゲームが、今回レビューする『ギャラガ』です。アーケード版『ギャラガ』がゲームセンターに登場したのは、1981年9月のことでした。

 タイトルの「ギャラガ」は、「ギャラクシー」と「蛾」を組み合わせた造語であるそうです。ギャラガの敵キャラのデザインは、蛾をモチーフにしています。つまり敵キャラの総称が「ギャラガ」であり、プレイヤー側を意味していた「ギャラクシアン」とは正反対の意味になっています。「ギャラクシアン」が人類で、「ギャラガ」がエイリアン……う~ん、非常に紛らわしい。

 最初の作品がヒットすると続編が作られるのは、ゲームの世界も映画の世界も同じです。しかしながら、続編が必ずしも初代を超えてくるとは限りません。
 ゲームの場合だと、『ドラゴンクエストII』、『天外魔境II』、『MOTHER 2』などは成功した続編に該当すると思いますが、『ドラゴンバスターII』や『俺の屍を越えてゆけ2』のようにファンの期待を裏切った作品もあります。

 映画の場合だと、『エイリアン2』とか『ターミネーター2』は、前作の素材を活かして質・量ともにレベルアップしていましたよね。ジェームズ・キャメロンは優秀な監督だと思います。
 失敗した映画の続編でよく例に挙がる作品は、『スピード2』、『マスク2』、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(ジュラシック・パーク2)』などです。『エイリアン3』や『ターミネーター3』のように、3作目でクソ化する映画もあるので、連続で前作を超えるのはかなり難しいのでしょう。

 さて、『ギャラガ』について話を戻しましょう。『ギャラガ』は『ギャラクシアン』を正統進化させた作品です。『ギャラガ』には『ギャラクシアン』にはなかった、自機(ファイター)のパワーアップ要素が追加されました。
 上部に4体いるボスキャラは、こちらに飛来してきた時に「トラクタービーム」を発射する場合があります。トラクタービームに巻き込まれるとファイターは捕獲されてしまいます(下右画面参照)。そしてファイターを付けたボスキャラを撃ち落としてこれを救出すると、2機のファイターが横に連結して「デュアルファイター」に変化します。この状態になると、2発の弾を同時に発射することができます。

 しかし、2機のファイターともに当たり判定があるため、敵の攻撃を喰らいやすくなるという欠点があります。『ギャラガ』のパワーアップ方式には一長一短があり、早くゲームオーバーにさせる罠のような側面も感じました。

ゲームスタート      キャプチャー

■ デュアルファイターで撃ちまくりだ!
 『ギャラガ』は通常ステージを3面クリアするとボーナスステージが始まり、再び通常ステージに戻ります。4面ごとにボーナスステージが繰り返す構造になっています。
 ボーナスステージでは8体の敵の編隊が5回通り過ぎるので、編隊が画面から消える前になるべく多くの敵キャラを撃ち落としましょう。ボーナスステージのみに登場する敵キャラもいます。8体×5回=40体すべての敵キャラを撃ち落とすと、パーフェクトボーナスの10000点を獲得できます。パーフェクトはデュアルファイター状態のときが達成しやすいです。

 スコアが30000点に到達すると自機の数が1UPして、以後スコアが70000点増えるたびに1UPします。残機数は画面右側中央に表示されます。残機数が5つまではファイターマークが増えていき、残機数が6つになると、5つのファイターマークの横に数字の6が表示されます。
 残機数が99を超えると数字が0になりますが、これはきちんと100機と認識されています。以後、残機数は101機、102機と増えています。

 スコアは999999点まで表示され、これを超えると0点に戻ります。その代わりに、数字の下にカンストした印である小さなファイターマークが付きます。カンスト6回までは小さなファイターマークが増えていき、7回目のカンストで「HERO 7」と表示が変わります。
 8回目のカンストで「HERO 8」、9回目のカンストで「HERO 9」、10回目のカンストで「HERO A」、11回目のカンストで「HERO B」となります。

 ステージをクリアすると、画面右下にエンブレムが増えていきます。ステージ5クリアでSエンブレム1個、ステージ10クリアで青エンブレム1個、ステージ20クリアで赤エンブレム1個、ステージ30クリアでイーグルエンブレム1個、ステージ50クリアでVエンブレム1個が表示されます。

 ステージ199まではエンブレムの組み合わせで表示されますが(たとえばステージ190はVエンブレム3個+イーグルエンブレム1個+青エンブレム1個)、ステージ200になると突然「STAGE 200」と赤い文字に変わります。
 アーケード版と同じように、STAGE 255で終了かな?と思いきや、STAGE 999まで表示され、これを超えるとSTAGE 000になります。STAGE 000=ステージ1000、STAGE 001=ステージ1001です。これ以降、ステージ数の表示は999でループするのでしょう。まあ、ここまで延々とプレイする人間はいないと思いますが(笑)。

デュアルファイター      パーフェクト

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タクティクス・オウガ外伝 (GBA)

タイトル画面
・機種ゲームボーイアドバンス
・メーカー任天堂
・ジャンルシミュレーション
・発売日2001年6月21日
・価格4,800円



■ 常に悩み考えろ。生きることは決断の連続だ!
 『タクティクス・オウガ外伝 The Knight of Lodis』(GBA)は、スーパーファミコンの不朽の名作『タクティクス・オウガ』のサイドストーリーを描いた外伝作品です。『タクティクス・オウガ』の時代より少し前、ガリシア大陸北西部に位置するオウィス島で発生した事件について、プレイヤーは体験することになります。本作は販売元の任天堂と開発元のクエストが協力して製作されました。

 これは重大なネタバレになりますが、主人公のアルフォンス・レーエルは、『タクティクス・オウガ』に登場した敵キャラクター、暗黒騎士ランスロット・タルタロスの若い頃の姿です。複数あるエンディングの一つに、彼が暗黒騎士となって終わるものがあります。『タクティクス・オウガ』とのつながりを意識するなら、このエンディングが正史と言えるでしょう。

 『タクティクス・オウガ』との違いで特に目を引く点は、キャラクター単位のターン制「ウェイトターン」から、通常のターン制にゲームシステムが変更されていることです。味方のターンと敵のターンが交互に入れ替わる、大多数の戦略ゲームで採用されているオーソドックスなシステムになっています。
 『タクティクス・オウガ』をプレイ済みの人から見ると、難易度が下がったように感じるかもしれませんが、そうとも言い切れない点があります(後述参照)。『タクティクス・オウガ』をプレイしているような感覚で、1体だけを敵陣に突っ込ませる無謀なやり方は控えるべきです。

 シナリオは夏期、秋期、冬期の三部で構成されていて、最終ステージは26番目のマップ「異界」です。率直に言って、シナリオ後半のボリュームが不足している感は否めませんね。春夏秋冬の四部構成にするのが理想的だったと思います。4分の1ほど欠けているピースがあるような、シナリオの面に関しては少し物足りなさを感じました。
 マップに出撃できるユニット数は最大8体と、10体出撃できた『タクティクス・オウガ』から20%ダウン。マップ数やマップの広さ、戦闘の規模などを総合的に判断すると、本作は簡略版『タクティクス・オウガ』といった作品です。

 携帯ゲーム機のソフトということもあり、本格志向のゲームファンを唸らせる出来とは断言できません。ただし、レアアイテム獲得を目的とした、本編とは別の「探求モード」が用意されています。キャラクター育成の楽しさは、『タクティクス・オウガ』と同じですね。「オウガバトル」シリーズのファンなら、プレイしても損はしないと思います。

ウェスパ丘陵      全体マップ

■ スナップドラゴンで世界に一つだけの剣を作ろう!
 『タクティクス・オウガ』では弓の威力が非常に強く、たとえばアーチャーのアロセールは、レギュラーとして活躍できるほど強力なキャラクターでした。しかし『外伝』では弓の威力が弱体化。さらに言うと、弓だけではなく剣や召喚魔法の威力までも弱体化し、全体的に攻撃力が抑えられています。ザコ敵1体を数人がかりで集中攻撃してやっと倒せるようなゲームバランスです。遠距離攻撃で敵キャラのHPを削っていく安全策が難しくなりました。

 また、補助魔法のペトロクラウドを使って、敵の動きを完全に封じるという、『タクティクス・オウガ』の鉄板攻略法が、本作ではやりにくくなっています。ペトロクラウドやスタンスローターの成功率自体は低くないものの、敵キャラが魔法やアイテムを使ってステータス異常をすぐに回復するのです。石化・麻痺無効のボスキャラまでも部下を回復させるから始末に負えない。こちらが準備不足だと、石化・麻痺→回復、石化・麻痺→回復の「泥仕合」になりやすいです。ザコ敵がドロップするアイテムを全部回収してからボスキャラを倒そうとすると、余計にね……。

 泥仕合を避けるためにも、味方のレベルをトレーニングやランダム戦闘で均一にしておくことが重要です。主人公のアルフォンスのレベルが最も上がりやすいので、全員のレベルを主人公のレベルに合わせておけば、味方の与ダメージが増加し、被ダメージが低下します。
 もっと攻撃力を底上げしたいならば、アイテム「スナップドラゴン」を使用して、一般ユニットを剣に変化させるといいでしょう。スナップドラゴンで作る竜剣は基本攻撃力85と高い威力を誇り、ユニットのパラメーターに応じた補正値が剣の威力に加算されます。おまけに片手剣であるため、2本持つことが可能です。キャラクターを手塩にかけて育てれば、無双キャラ完成も夢ではないですよ。

 シミュレーションRPGの面白さは、何十ものキャラクター(ユニット)を自由に育てることができること、そして育てたキャラクター(ユニット)を自由に編制できること、この2つに集約できます。次のステージ(マップ)に対する攻略方法、アプローチの仕方は、プレイヤーの裁量に任されているわけです。装備品やクラス(職業)の組み合わせを考慮すると、遊び方は数え切れないほどあります。
 ストーリーの中心人物のみで部隊を編制して“王道を征く”のもいいですし、脇役やモンスターを活躍させる“変則プレイ”も乙なものです。編成画面が三度の飯より好きな凝り性の人にオススメできるゲームですね。

選択肢      デネブ

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ギャラクシアン (FC)

タイトル画面
・機種ファミコン
・メーカーナムコ
・ジャンルシューティング
・発売日1984年9月7日
・価格4,500円



■ 『スペースインベーダー』に引導を渡した傑作
 ナムコが初めて自社開発したアーケードゲームは、ブロック崩しとピンボールを組み合わせた『ジービー(Gee Bee)』(1978年)という作品でした。その1年後、ナムコは『スペースインベーダー』を大きく改良した、『スペースインベーダー』の完全上位互換と言えるシューティングゲーム『ギャラクシアン』(1979年)を発売します。

 『ギャラクシアン』が登場する少し前の時点で、「インベーダーブーム」は終焉を迎えていたのですが、『スペースインベーダー』を文字通り強制終了させたゲームが、この『ギャラクシアン』でした。ゲーム性が向上した『ギャラクシアン』を一度でも体験してしまうと、『スペースインベーダー』に戻ることはもはや不可能です。
 電球が発明されてからガス灯が急速に廃れていったように、『スペースインベーダー』の筐体はゲームセンターから姿を消していきました。ゲームセンターの片隅に、“記念品”として置かれた1台を除いて。

 『ギャラクシアン』とその翌年に発売された『パックマン』の大成功によって、ナムコはゲーム業界でトップランナーの地位に躍り出ました。ナムコ黄金期の到来です。
 『スペースインベーダー』の改良版が『ギャラクシアン』であり、『ヘッドオン』の改良版が『パックマン』であるため、ナムコがビデオゲームの先駆者とは言い難い面もあります。しかしナムコはアレンジの仕方が抜群に上手かったのです。そのセンスは他のゲーム会社を完全に凌駕していました。

 『スペースインベーダー』と『ギャラクシアン』の決定的な違いは、すばり敵キャラの動きです。『スペースインベーダー』の場合、列になった敵キャラが一段ずつ降りてくるだけでしたが、『ギャラクシアン』では敵キャラ1体1体が個別に動き、こちらを翻弄するようなカーブを描いて飛来してきます。また2~3体の編隊を組んで自キャラに攻撃を仕掛ける敵キャラもいて、プレイヤーにほどよい刺激と緊張感を与えてくれます。

 敵キャラの滑らかな動きは、「スプライト」と呼ばれる新しいグラフィック技術を用いることで可能になりました。アニメーションにおける「セル画」に相当するものがスプライトで、この手法をゲームにいち早く導入したのが『ギャラクシアン』でした。ファミコンのアクションゲームのキャラクターが滑らかに動くのも、このスプライト機能のおかげです。

ゲーム序盤      敵が襲来

■ 裏技で隠しミュージックが聴ける!
 ファミコン版『ギャラクシアン』は、ファミコン初期の1984年9月に発売。ナムコのファミコン参入第1弾ソフトが『ギャラクシアン』です。同じ1984年に、ナムコはアーケードのヒット作品であった『パックマン』、『ゼビウス』、『マッピー』を次々とファミコンに移植しています。これがファミコン人気を加速させた最大の要因でした。任天堂が発売するソフトだけでは、ファミコンの寿命は3~4年で尽きていたかもしれませんね。

 『ギャラクシアン』の敵キャラ「エイリアン」は、昆虫をモチーフにしてデザインされています。『スペースインベーダー』の敵キャラ「インベーダー」は、海の生物をモチーフにしていましたから、違いを出そうとしたのでしょう。
 緑色の「グリーンエイリアン」が下っ端のソルジャーで、紫色の「バイオレットエイリアン」が中間管理職。赤色の「レッドエイリアン」が幹部クラスで、旗艦の「イエローエイリアン」が取締役です。

 エイリアンを迎え撃つ戦闘機の名称は「ギャラクシップ」。タイトルの「ギャラクシアン」はエイリアンの総称ではなく、プレイヤー側を指す言葉です。『パックマン』のボーナスフルーツに「イエローエイリアン」が登場し、それが一般的に「ギャラクシアン」と呼ばれていたため、誤解が生じたようです。
 ちなみに、「ギャラクシアン」の次のボーナスフルーツは「ベル」ですが、「かき氷」と見間違えた人が多かったです。まあ、「ベル」にせよ、「かき氷」にせよ、“フルーツ”じゃないですけど(笑)。

 エイリアンは上で待機しているときに撃墜した場合と、飛来してきたときに撃墜した場合では得点が異なります。得点が高くなるのはもちろん後者です。
 イエローエイリアンがレッドエイリアンを2体連れて飛来してきたときは、得点アップのチャンス。イエローエイリアンを先に撃つと300点、レッドエイリアン2体→イエローエイリアンの順に連続撃破すると800点になります。

 画面右上の赤いフラッグはステージ数を表しています。フラッグが1本だとステージ1。ステージ5まではフラッグが1本ずつ増えていき、ステージ6になるとフラッグの横に数字の6が表示されます。
 数字は99までカウントされ、ステージ100になるとリセットされて、表示がステージ1に戻ります。このゲームは5000点到達時に残機が1機増えるだけで、それ以降のエクステンドはありません。無敵チートなしに、どれだけの人がステージ99まで行けるというのか……。

ミス      ゲームオーバー

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ドクターマリオ (FC)

タイトル画面
・機種ファミコン
・メーカー任天堂
・ジャンルパズル
・発売日1990年7月27日
・価格4,900円



■ 医者というより細菌学者
 タイトーが『スペースインベーダー』で大ヒットを飛ばしたとき、他の大小様々なゲーム会社はタイトーに遅れまいと、『スペースインベーダー』を模倣した亜流ゲームを次々と世に送り出しました。
 任天堂も例外ではなく、『スペースインベーダー』をもろにパクったアーケードゲーム『スペースフィーバー』を発売。パクリ作品ではあるものの、これでいくらか“小銭”を稼ぐことができたようです。キャラクターをデザインしたのは若き日の宮本茂氏でした。

 落ち物パズルゲームの元祖である『テトリス』が日本で発売されたときも、これと同じような展開になりました。上から降ってくる物体を移動または回転させ、適切な場所に落とす、という『テトリス』の基本システムを用いた落ち物パズルが、『テトリス』の登場以降、毎年のようにリリースされたのです。
 任天堂の『ドクターマリオ』、セガの『コラムス』、コンパイルの『ぷよぷよ』、コナミの『対戦ぱずるだま』などがその代表格です。このうち、現在でも新作が発売されている作品は、『ドクターマリオ』と『ぷよぷよ』の2本です。『テトリス』フォローのゲームは、この2作品しか生き残らなかった、と言い換えることもできますね。

 故・横井軍平氏の代表作である『ドクターマリオ』は、1990年7月にファミコン版とゲームボーイ版が同時発売されました。ゲームボーイ版『テトリス』の発売は1989年6月でしたから、1年あまりで『テトリス』を応用したゲームを作ったことになります。『テトリス』を触った横井氏の頭脳に、何か閃いたものがあったのでしょう。

 ちなみに、『テトリス』の原作者であるアレクセイ・パジトノフ氏も、『テトリス』以外のパズルゲームを考案していました。ブロックを帽子に変えた『ハットリス』や、チェスの駒をモチーフにした『ナイトムーブ』などです。『ハットリス』はファミコン版が、『ナイトムーブ』はディスクシステム版があります。
 しかし『ハットリス』は『テトリス』の二番煎じにもならないつまらない作品で、『ナイトムーブ』はこれまた微妙すぎる、毒にも薬にもならないパズルゲームでした。

 パジトノフ氏はあれこれと別のゲームを作ってはいますが、『テトリス』のような有名作品は1つも生み出せていません。ゲームクリエイターとしては究極の一発屋(One-hit wonder)です。歌手にたとえるなら、「愛は勝つ」のKAN、「Take On Me」のa-haのような存在です。ただ、その一発が超新星爆発並の特大花火なんだよなぁ~。

設定画面      ゲームスタート

■ ♪僕らはいつも以心伝心♪
 『ドクターマリオ』のゲームシステムは至って簡単。上から落下する6種類のカプセルを操作し、縦または横にウィルスと同じ色を4つ以上並べると、カプセルと接触しているウィルスは消滅します。これを繰り返して、ビンの中のウィルスをすべて消すと1面クリアになります。ね、簡単でしょう?
 消えずに余ったカプセルはそのまま落下。落下したカプセルがウィルスに接触すると、状況次第で連鎖が発生します。カプセルは動くが、ウィルスは固定されたまま動かない――ここが『ドクターマリオ』のポイントですね。

 ウィルスの色は赤・青・黄の三色、カプセルの色もそれに対応して赤・青・黄の三色です。カプセルは2つのブロックがつながった形をしていて、「赤赤」「青青」「黄黄」「赤青」「青赤」「赤黄」「黄赤」「青黄」「黄青」の9パターンがあります。「赤青」と「青赤」、「赤黄」と「黄赤」、「青黄」と「黄青」は回転させると色の組み合わせは同じであるため、カプセルは6種類ということになります。

 なぜウィルスを色の三原色である赤・青・黄で表現しているのか、という点については――うん、まあ、その、何かを暗示しているのかも。
 ゲームボーイ版は画面がモノクロということで、ウィルスとカプセルを黒・白・灰の三色で表現しています。色の識別についてはゲームボーイ版も全く問題ないです。

 私はどちらかと言えば、ゲームボーイ版『ドクターマリオ』を好んでプレイしていました。テレビ画面でプレイするファミコン版よりも、お手軽で遊びやすいことが理由でした。ソフトの値段もゲームボーイ版の方が安かったですしね。
 ゲームボーイ版『ドクターマリオ』はビンの高さがファミコン版よりも1段低く、最高難易度のレベル20がファミコン版よりも難しくなっています。上の隙間が2段分しかないんですよ。スタート直後に少しでもミスをすると、カプセルが天井まで積み上がってゲームオーバー。スピードが「HI」だと、まさに「運ゲー」になります(笑)。

 『ドクターマリオ』は縦のラインだけに気を取られている間は素人、横のラインも上手く消せるようになれば一人前です。安直に縦にカプセルを積み重ねるよりも、横にカプセルを積み重ねた方が、連鎖消しの可能性が増えます。『ぷよぷよ』のように連鎖が続くと実に気持ちいい。今でもプレイすると面白い、中毒性のあるゲームだと思います。

あと少し      エンディング

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Firewatch (PC)

タイトル画面  太陽がまぶしい

■ 森林火災監視王に、おれはなる!
 『Firewatch(ファイアー・ウォッチ)』は、アメリカ・ワイオミング州の自然保護区を舞台にした、1人称視点のミステリーアドベンチャーゲームです。ロッキー山脈中部にあるイエローストーン国立公園を散策しているような気分を味わえます。
 主人公のヘンリーは、森林火災監視員に採用されたアラフォーの男性。1人称視点であるため直接ヘンリーの姿を見ることはできませんが、監視員の山小屋に飾っている自分の写真を見ると、ヒゲもじゃのたくましい容姿をしています。キャプテン・アメリカも逃亡中にヒゲを生やしていたし、アメリカでは今ヒゲづらがトレンドのようです。まあ、このゲームの時代設定は現代ではなく、1980年代ですが。

 ヘンリーにはジュリアという名前の妻がいます。ジュリアは大学の研究者でしたが、不幸なことに若年性認知症を発症。ヘンリーと一緒に生活することが困難になってしまいました。物語の冒頭でジュリアをどうするか選択肢が出てくるものの、介護施設に入れても自宅で介護しても、ジュリアと離ればなれになる結果は変わらず。一体どうすればいいのさ?

 現実逃避をするように、ヘンリーは森林火災監視員の募集に応募します。人里離れた山小屋でたった1人、四六時中火災が発生していないかを監視する過酷な仕事です。しかし、ジュリアのことで心が傷ついたヘンリーにはうってつけの仕事でした。男には孤独になりたいときがあります。家に書斎を作りたがるのもその表れです。

 森の中の山道を進み、監視塔になった山小屋に到着。部屋に入ると、監督官のデリラから無線連絡が届きます。デリラはヘンリーよりも4歳ほど年上の女性で、この仕事を10年以上続けているベテランのようです。
 デリラとはゲーム中で一度も顔を合わせることがありません。無線での会話のみで交流します。デリラはおしゃべりな女性というか、話し好きの性格みたいですね。デリラの質問には選択肢が出現します。ジョークに対してはジョークで返答するのもよし、返答しにくい質問には無視を決め込むのもよし、プレイヤーの気分次第で会話の流れを変えることができます。『Firewatch』のウリがこの会話部分です。

 日本のゲーム会社が作るゲームの主人公は、たいていが10代の少年少女です。本作のようにアラフォー世代の男女が主人公である“枯れた”ゲームはまずないと思います。大人が共感できるゲームが少ないことが、ゲームが幼稚な趣味だと見られる原因の一つではないでしょうか。ゲームの世界は映画のようにもっと多様性があっても良いはず。

監視塔の中  人影

■ 監視している者が監視されていた件
 プレイヤーは無線で話しかけてくるデリラの指示に従い、イベントをクリアすることによって物語を進めます。食物を見つけたり薪を集めたりするサバイバル要素はなく、きちんとした筋がある中篇小説のようなゲームです。エンディングに到達したときの印象をまとめると、ミステリー小説でもホラー小説でもなく、純文学小説といった内容でした。
 IGN Japanのレビュー記事で、クラベ・エスラさんが「ポール・オースターの小説を読んでいる気持ちにさせられる」と書いていますが、上手い表現だなと思いました。オースターの小説は何か劇的な事件が起きるのではなく、新しい環境の中でトラブルに巻き込まれる話が多いんですよね。

 仕事開始1日目、「湖の近くで花火を打ち上げている馬鹿野郎がいる」との連絡を受けて、ヘンリーは花火を止めさせに行きます。「どうせウェーイ系の大学生か田舎のマイルドヤンキーの仕業だろう。あーしんど」と思いながら、現場に急行してみると、犯人は2人組の不良少女。花火に飽きたのか、すっぽんぽんになって湖の中ではしゃいでいます。少女たちに注意すると、「キモい」だの「ウザい」だの「クサい」だのと言って逆ギレ。やれやれ、僕は射精した。

 この珍事件を皮切りにして、ヘンリーの周辺ではおかしなことが発生するようになります。監視塔の窓ガラスを割られて室内が荒らされたり、電話線を切られたり、少女たちの嫌がらせにしては度を越しているように感じます。夜に懐中電灯を持った不審人物も目撃します。
 デリラからの情報によると、あの少女たちは行方不明になって自宅に戻っていないとのこと。「やべえ。レイクサイドで騒いでいる若い女性ほど、ジェイソンを苛立たせる者はいないからな。まさかあの不審人物が……」とぞわぞわする展開に。

 するとデリラはとんでもないことを告白します。「本部には少女たちを目撃していないと報告した」と言うのです。――「アホか、このアル中ババアwww 真実を伝えろやwww 俺が少女たちを襲って殺したように思われるやろwww 無実の罪で死刑にされちゃうwwwww」

 ヘンリーはデリラとの無線通信を盗聴している謎の人物を探すために、金網で封鎖された地域に侵入。発見したテントの中を捜索しているときが恐怖のピークでした。「これ、ゾディアック風の覆面をした男が背後から近づいてきているよねw」とビビって、後ろを何度も振り返りましたよ(笑)。
 前述したように、本作はあくまでも純文学風のシナリオであるため、ネタばらしの部分は拍子抜けしたというか、プレイヤーが驚愕するような結末ではありませんでした。クリアまでのプレイ時間は正味4時間くらいで、定価だと高いと感じるかも。割引セールで500円程度で買えるなら十分オススメできます。

地図を片手に  夕日

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[ 2019/02/17 22:00 ] ゲームレビュー Steam | TB(0) | CM(0)

アテナ (FC)

タイトル画面
・機種ファミコン
・メーカーSNK
・ジャンルアクション
・発売日1987年6月5日
・価格5,500円



■ ビキニアーマー、もとい単なるビキニ
 ゲームの主人公を露出度の高い女の子にした、いわゆる「ギャルゲー」要素たっぷりのアクションゲーム『アテナ』。本作は1986年に発売されたアーケードゲーム『アテナ』のファミコン移植作品です。ファミコン版の開発元はマイクロニクス。
 このソフトには、続編『サイコソルジャー』の主題歌を収録したカセットテープが付属していました。パッケージの箱は大型サイズで、ど派手なピンク色。表面にはビキニ姿のアテナの全体像が描かれていました。「エロかわ」をウリにするのはいいとしても、これはやり過ぎでしょうw お店で買うのが恥ずかしいじゃないですか。

 SNKの看板キャラである麻宮アテナのご先祖が、このゲームに登場するアテナ姫という設定です。ギャルゲーの元祖とされるPCソフトの『夢幻戦士ヴァリス』も1986年の発売でしたが、アーケード版『アテナ』は『夢幻戦士ヴァリス』の半年前に発売されています。時系列的にはこちらが真の元祖になるのかな?
 赤いビキニ姿で戦うアテナを見たときは、「そういうのもあるのか」とゲームの世界観が広がった感じがしました。コロンブスの卵並みの発想力です。ヒゲ親父や戦闘機だけがゲームの操作キャラではなかったのです!

 プレイヤーは主人公アテナを操作して、たくさんのモンスターが出現するアクションステージを攻略していきます。Aボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃と、オーソドックスな操作方法ですが、ジャンプの仕様は独特で、Aボタン連続押しによって小ジャンプから大ジャンプに変化します。
 ステージ構成は、第7ステージの「迷宮の世界」を除いてアーケード版とほぼ同じ。ボスキャラの姿・形もアーケード版を忠実に再現しています。全体的なグラフィックは綺麗で、ぱっと見の印象は悪くありません。

 アーケード版『アテナ』では、ゲーム開始直後の落下シーンで、赤いドレスがぽろっと脱げてしまうユーモラスな演出がありました。しかし残念ながら、ファミコン版ではその演出を省略。ここが『アテナ』の一押しポイントなんですけどね~。まあ、家庭用ゲーム機のソフトだから、仕方がないと言えば仕方がない。
 ただ、幻想界へ通じる扉を開け閉めする演出までも省略したのは如何なものかと。次のステージに行く小部屋が何もない小部屋になっていて、説明不足だと感じました。

ステージ1      ステージ1のボス

■ 武器には露骨な優劣あり
 スタート時点のアテナは武器を何も持っていません。この状態でBボタンを押すとキック攻撃をします。着ている服もビキニだけという貧弱な装備です。豚タイプのザコモンスター・ボアを倒すと棍棒やハンマーなど破壊系の武器をドロップ。まずはそれを拾って使いましょう。使い勝手はイマイチですが、破壊系の武器はいちばん弱い棍棒でもブロックを破壊することができます。

 武器の形態は、この他に剣、弓、魔法の杖があり、それぞれ強さが異なる3つの武器があります。破壊系なら棍棒<ハンマー<鉄球棒の順に、剣系ならブルーソード<イエローソード<レッドソードの順に攻撃力が高くなります。
 最も重要な武器は、剣先からビームを発射する最強の剣「レッドソード」です。基本的にはこのレッドソードを保持したまま、ゲームを進めるのが最善です。

 特定の場所のブロックを壊すと、中から防具系のアイテムが出現します。防具には鎧、兜、盾の3種類があり、取るとアテナの防御力が上がります。防具は緑色<青色<黄色の順に強くなります。
 兜を取ると、頭突きによってもブロックを破壊することができるようになります。少なくとも兜だけは敵から壊されないように注意しましょう。

 武器の交換や防具の脱着のシステムは、カプコンの『魔界村』から影響を受けたと思われます。しかし鎧を着てしまうと、せっかくのビキニが隠れてしまうという欠点があります。肩パットや髪飾りなど、ビキニ姿が変化しないタイプの防具があれば良かったのに、と思いました。

 移植の出来は、正直なところあまり良くありません。アテナの動きはカクカクとしていて、スプライト欠けも激しいです。敵の攻撃を避けにくく、すぐに死んでしまいます。
 アーケード版『アテナ』も簡単にクリアできるような難易度ではなく、初心者だとステージ1突破も厳しいアクションゲームでしたが、アテナ自体はもっとキビキビと動かすことができました。ファミコン版『アテナ』は操作性の面で再現度が低いです。

 ザコモンスターがゴミ武器を頻繁にドロップするのが非常にいやらしいですね。拾いたくないのに拾ってしまう“事故”が多発します。最強のレッドソードから最弱の棍棒に変えられてしまうとガッカリですよ。
 通路が狭い場所だと、ドロップした武器が画面から消えるまで2~3秒立ち止まる必要があります。消えるのを待っていると、ザコモンスターが再び湧いて出てきます。このテンポの悪さはどうにかならなかったのか……

ステージ2      ステージ2のボス

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ワンダと巨像 (PS2)

タイトル画面
・機種プレイステーション2
・メーカーSCE
・ジャンルアドベンチャー
・発売日2005年10月27日
・価格6,800円



■ 最後の一撃は、せつない。
 『ICO』(PS2)を製作した上田文人チームの第2弾ソフト、それが今回レビューする『ワンダと巨像』(PS2)です。『ワンダと巨像』は『ICO』の直接的な続編ではなく、ストーリーやシステムは異なりますが、神秘的な空間に包まれている独特な情緒を『ICO』から受け継いでいます。

 『ICO』に対するネガティブな感想としてよく使われる言葉が、「雰囲気ゲー」。「グラフィックや世界観は優れているけど、肝心のゲーム性は乏しい」というニュアンスが込められた言葉です。
 確かに『ICO』は、扉を開けたり通路を切り開いたりするパズル的な要素が多く、戦闘を楽しみたいというプレイヤーにとっては不満が残るゲーム内容でした。たとえば『ドラゴンクエストIII』において、戦闘は限られた回数しかなく、ゲームの大部分はエジンベア城の岩押しパズルだったとしたら、プレイヤーの多くが退屈だと感じるでしょう。

 テレビゲームの醍醐味といえば、ド迫力のモンスターと戦う緊張感――やっぱりこれですよね。パズルゲームよりもアクションゲームが好まれるのは、いつの時代でも同じです。『ICO』の開発スタッフが、次にアクション重視のゲームを作ろうと考えたのは、とても自然なことだったと思います。

 『ワンダと巨像』の主人公は、ワンダ(Wander)という名前の青年。アサヒの缶コーヒー「ワンダ(WONDA)」とは全く関係がないです。タイガー・ウッズも出てきません。でも、本作が発売される前から缶コーヒーのワンダは存在していたので、タイトルを見たときは、「モーニングショットかな?」と思ってしまいました(笑)。

 ワンダが魂を失った少女モノ(Mono)を祭壇に横たえると、黒い影のような生き物が背後に現れます。いにしえの剣を鞘から抜くと、生き物は煙のように蒸発し、天から声が聞こえてきました。
 ワンダは声の主であるドルミン(Dormin)に、少女の魂を呼び戻して欲しいと願います。ドルミンはその代償として、この地にいる16体の巨像を倒せと命じました。

 ワンダとモノの関係についてはゲーム内で語られることはなく、モノはワンダの恋人なのか、それとも肉親なのか、その答えはプレイヤーの想像に任されています。私は妹説に一票を投じたいですね、理由は何となくですけど。

ワンダ      愛馬

■ ♪Wonda Wonda Wonda Wonda, Wonda Wonderful Yeah!♪
 冒険の拠点である「いにしえの祠」から外へ出ると、目の前には広々とした原野が広がっています。愛馬のアグロとともに、剣から放たれる光が指し示す方角に向かいましょう。到着地点の崖を登ると、第1の巨像「谷歩く大男」が悠然と姿を現します。
 さて、ここからがゲームの本番。巨像に剣を掲げて光を当てると、巨像の急所があらわになります。第1の巨像の急所は、左脚の太ももと頭頂部です。ここに剣を突き立てることで巨像にダメージを与えることができます。

 △ボタンでジャンプをしてからR1ボタンを押すと、ワンダは巨像の体にしがみつきます。巨像の体を観察すると毛がもふもふと生えている部分があります。手でつかむことができるのはそうした箇所です。
 巨像は体を揺らしてワンダを振りほどこうとするので、簡単には急所の場所までたどり着けません。巨像の動きを見て落ち着いたタイミングを狙うこと、スタミナ量に気を配りながらときどき休憩することが重要になります。

 ワンダの動きはもっさりとしていて、操作性は快適とは言えないです。視界を制限するようなカメラワークにも違和感を抱くことがあるでしょう。
 プレイヤーが感じるこうした不快さ、もどかしさは、超人的な能力を持たない普通の人間の動きを追求した結果であり、巨像に対するワンダの卑小さを表現しています。爽快なアクションを求めている人はストレスが溜まるかもしれませんが、『ワンダと巨像』は開発者の狙い通りに作られているのですよ。

 『ワンダと巨像』の欠点を言うと、巨像を倒す順番が完全に決まっているところですね。広大なフィールドがただの通り道になっています。オープンワールドだが一本道――「ちょっと何言ってるか分からない」。
 チュートリアル的な最初の巨像を倒した後は、プレイヤーの好きな順番で巨像に挑めるように作るべきだったのではないでしょうか。攻略ルートは自分で構築した方が楽しいですよね。う~ん、もう一押しで神ゲーになれたソフトなのに、いろいろと惜しい。

 なお、本作は2018年2月にPS4版が発売されました。PS3版の『ワンダと巨像』はHDリマスター版でしたが、PS4版の『ワンダと巨像』は最新テクノロジーで作り直したフルリメイク版です。美しい映像にこだわるなら、PS4版が断然オススメ!

巨像      急所

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ファイナルファイト タフ (SFC)

タイトル画面
・機種スーパーファミコン
・メーカーカプコン
・ジャンルアクション
・発売日1995年12月22日
・価格9,800円



■ 謎の青年ディーン登場!
 『ファイナルファイト タフ』は、スーパーファミコンで発売された『ファイナルファイト』シリーズ最後の作品です。海外でのタイトルは『Final Fight 3』。初代『ファイナルファイト』のマイナーチェンジ版である『ファイナルファイト・ガイ』を含めると、シリーズ4本目の作品になります。

 本作は出荷本数が少なく、現物ソフトは希少価値があります。箱・取扱説明書付きの完品だと、おそらく10000円以上はするでしょう。現在、Wii、Wii U、Newニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されているので、遊んでみたいという人は安価なダウンロード版を選ぶのがいいと思います。Wiiのバーチャルコンソールは終了間近ですからお早めに。

 本作の敵はマッドギアの元下部組織「スカルクロス」です。前作の敵はマッドギアの残党でしたが、今回の敵はマッドギアの残党の残党レベルですね。だんだんと敵の規模・質がショボくなっているw 初代作品の縮小再生産を繰り返している『スター・ウォーズ』や『機動戦士ガンダム』を連想してしまいますよ。

 修行を終えたガイがハガー市長を訪問するシーンから物語は始まります。ちょうどそのとき、スカルクロスが留置所を襲撃するという珍事件が発生。ガイとハガーが近くにいるというのに、悪人たちはいい度胸をしてるじゃないですか。
 ガイとハガーに同行するのは、女刑事のルシアと謎の青年ディーンです。ディーンに対するルシアのセリフ「だ、誰なのアナタ!」は、プレイヤーの気持ちを代弁していると言えます。カルロス宮本に勝るとも劣らない、ぽっと出の新人です。突然どこから現れた!?

 プレイアブルキャラクターは、上記のようにガイ、ハガー、ルシア、ディーンの4人。『ファイナルファイト2』と同様に、2人同時プレイが可能です。
 4人の中ではガイが最も使いやすいキャラクターですね。攻守のバランスが優れていて、初心者にオススメです。紅一点のルシアはキック攻撃にクセがあり、意外と上級者向きのキャラクターかもしれません。ディーンはカルロス宮本(=コーディー)枠のキャラクターかと思いきや、フィニッシュに電撃攻撃を繰り出せる特異な性能を持っています。

オープニング      キャラクター選択画面

■ 1人ぼっちでも2人同時プレイ可能!
 本作では従来のパンチ、キック、掴み投げ攻撃に加えて、格闘ゲームのようなコマンド入力による必殺技が使用できるようになりました。必殺ゲージが満タンの時には、「スーパーメガクラッシュ」という正面掴みからの超必殺技も可能です。
 ただ、普通の格闘ゲームとは違い、キャラクターが上下にも移動できるため、必殺技が暴発してしまうことが多いです。十字キーを使う必殺技とベルトスクロールアクションは相性が良くないと感じました。

 ルートが分岐する点も本作の新要素です。ステージのところどころに上方向へ進める地点があり、ここが別ルートへの入り口になっています。敵を投げて背景の扉を壊すことで、別ルートの入り口が開く場合もあります。
 ラウンド3ではバス停の標識を壊すか壊さないかでルートが変化します。ラウンド3のボス・ケインと戦いたいときは、バス停の標識を壊さないように画面下で戦いましょう。ケインとディーンの間には何か因縁があるようです。

 『ファイナルファイト タフ』の目玉は、CPUが動かすキャラクターと協力して遊べる「AUTO 2P PLAY」が搭載されていることです。1人しかいなくても2人同時プレイが楽しめるなんて、スーファミのソフトも進化しましたね~。このCPUキャラクターは、強さのレベルを「WEAK」「NORMAL」「STRONG」の3段階から選ぶことができます。「AUTO 2P PLAY」をプレイするときは、お互いの攻撃が当たらないように、HIT CONFIG.をOFFにしておきましょう。

 しかし、CPUキャラクターは体力回復のアイテムを拾わず、またゲームオーバーになってもコンティニューしないため、ゲーム途中で脱落してしまう場合がほとんどです。一番強い「STRONG」に設定しても、ボスの攻撃は避けてくれないんですよね。私はラスボス戦までCPUキャラクターを“介護”できたことはないです。

 前作『ファイナルファイト2』と比較すると、敵を叩いたときの爽快感が増しています。ペチペチとした感触がバシバシとした感触に改良されているのが嬉しいです。総合的にはアーケード版『ファイナルファイト』に及ばないものの、良作に値する作品だと思いました。

ガイとルシア      デイブ

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ども、ブログ管理人のうどん太郎です。
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